1996年にSEGA SATURNで発売されるやいなや大ヒットを記録し、あっという間にセガの看板タイトルになった「サクラ大戦」シリーズ。その後、Dreamcastで4作目まで発売された人気タイトルの第1作目が、装いも新たにPS2に生まれ変わった。
本作は、「和」と「洋」が混ざり合った、どこか懐かしくモダンな香りを放つ蒸気文明の真っただなかの太正の時代を舞台に、主人公大神一郎が秘密部隊「帝国華撃団・花組」の隊長として、魅力的な少女たちとともにに帝都を悪の存在から守っていくドラマチックなアドベンチャーゲームだ。内容は、おもに女の子たちとの日常を楽しむアドベンチャーパートと、迫りくる敵と対峙する戦闘パートの2つに分かれており、隊員である女の子たちとの信頼関係を築きながら、笑いと涙のストーリーを展開していくこととなる。
リメイク作品とはいえ、単なる移植作にとどまっていないのがPS2版のすばらしいところ。これまで語られることのなかった新しいシナリオが追加されていたり、おなじみの2Dアドベンチャーパートや戦闘パートも最新システムが搭載されている。さらにはムービーにアニメとCGを高次元に融合させた「ネオCG」を採用するなど、PS2用に再構成された完全新作といっても過言ではない。なお、初回限定版はプレミアムDVDとゲーム中に登場する特製懐中時計が同梱された、まさにメモリアルなセットになっている。(荒沢有紀哉)
リニューアルのはずなのに、イベントCGがSS版からの使い回しが多過ぎます。
★★★☆☆
セガサターン・ドリームキャストでヒットした「サクラ大戦」の初作をPS2版として大幅リニューアルした作品。
戦闘がタクティクス形式でなく、3から採用されているARMSになっているので大幅にスマートになりました。
新イベント・選択肢も多数追加されているのですが、その割に既存のイベントシーンでは旧機種のCGを流用しているのはいただけません。
他のビジュアルの滑らかさと比して凄く違和感があるんですよね。
それと新キャラ(新ヒロイン)も登場させてもよかったのではないかなと思います。
時代に合わせていろいろ進歩したものの、どうにも中途半端な進化を遂げた印象。
「2」以降のリニューアルが停止しているのはどうしてなんでしょうか???
製作者の愛やこだわりを感じない
★★☆☆☆
このリメイクをプレイして、改めて発売当時にサターン版を遊べて本当に良かったと思いました。
こんな面白い物がこの世にあったのかとサルみたいに遊んだものです。
どんなに上手にリメイクしても、あの感動を再び味わうことが不可能なのはわかっていました。
わかってはいましたがこのリメイクはとても許せる内容ではありませんでした。
一番目立つのはキャラの絵やセリフがとても下品になっていること。
おかげであれだけ大切にしていた雰囲気づくりが台無しになっています。
良かったのは音楽や効果音などのサウンド関係です。
戦闘も悪い出来ではありませんでした。
このリメイク作るお金を新作の開発費にあてたほうが良かったのでは・・?
サクラ大戦に興味があるけど未プレイの方はドリームキャスト版の「1」をお勧めします。
本当に良い作品なので。
面白いけど、ね
★★★★☆
自分はここからサクラ大戦にハマった人間なんで、結構好きですよ、これ。
PS2に移植して操作性が向上したことは間違いないし、内容も決して改悪したとは言い難いでしょう。
まぁ確かに、オリジナルをプレイした後にもう一度やると難易度が皆無だとか、おまけ要素がないだとか思いましたけどね。
結論を言うと、サクラ大戦を始めたい方々にはオススメです。今からセガサターンやドリームキャスト揃えるのも難しいですから。
非常に良いリメイク。単体としても勿論良い。
★★★★★
元々のテイストを損なうようなでしゃばりな追加要素や改変をせず、純粋に丁寧に作り直しました、と言う感じです。最近はリメイクしてみたら、頼んでもなくかつ不味い化学調味料の様な改変がギトギトで、既に別のゲームになってるようなことが多々ありますが、本作はそんなことは一切無いです。本作のリメイク元が好きな身としては、とても嬉しかったですね。勿論、サクラが初めての人も、十分楽しめると思いますよ。元々が良作ですからね。
こういうのを他のナンバリングタイトルでも是非続けて欲しいです。セガさん、頑張ってください。
もっと評価されてもいいはず
★★★★★
PS2初のサクラ大戦と言うことで出荷本数も多く、ナンバリング作品では今最も手に取りやすい「サクラ大戦」ではないでしょうか。
最初にSSで発売されたオリジナルである「1」と比較されるの避けられないことですので、ここでは敢えて比べた評価をしてみます。
良い点
・OPと最初のムービーは新規映像
・日常パートのイベント大量追加、人気の高いサブキャラ固有のイベントやEDも追加
・「2」には続かず「血潮」内で完結するため、ヒロインイベントの変更や追加
・それに伴う新規音声の追加や変更
・日常パートでキャラを探しやすい、手持ちの自由時間の表示などのシステム改善
・アクションLIPSという日常パートで発生するボタンミニゲーム
・受け答えによって変わる隊長の戦闘スタイル
・これまでのノウハウを生かした、テンポよく初心者でも簡単な綺麗な3D戦闘
・花札のゲーム性強化(キャラにより思考ルーチンが異なる)、花札のミニストーリー追加
・ハードの違いによる音質の向上
・新規演出のEDロール
・クリア後に各ヒロインのスチル閲覧が可能
悪い点
・作画クオリティは高いが演出が不評なOP(宇宙に出てしまう)
・作画が一新、立ち絵のクオリティが初代に比べかなり劣る
・ヒロインイベントなどの一枚絵は特に酷いものが入り混じる有様
・追加された日常イベント&ヒロインイベントで、シリーズの「1」の時点では考えられない反応や行動をするキャラ
・追加された紅蘭シナリオ(6話)の他の話との整合性のなさや不快さ
・年月により生じた声優さんの演技や音声の差異
・綺麗だが簡単でオリジナルよりは戦略性がやや劣る戦闘
・ケータイアプリとの連動により、「1」の花札以外のミニゲーム全削除
良く言われるキャラに対する違和感はそれほど気になりませんでした。
確かに「1」の○○はこんなこと言わない、しない〜と言う気持ちは良くわかります。
けれど、これは「2」には続かない単独の作品なんだ。
急激にデレるのも、ちょっと違うのも、この「血潮」の「サクラ大戦」はこれで完結してしまうからなんだ。
と割り切って見れば違和感は解消できると思います。
特に終盤、米田やあやめ関連で初代「1」をうまく補完しているイベントなども数多くあり、そこは素直に評価したいです。
また、初代「1」は発売から年数も経っていますから、散策などのシステム周りが現代基準からするとやや不親切。
しかし、その点を改善、追加要素を組み込みさらに発展させたことは称賛されるべき点だと思います。
ただ、これまでのシリーズの絵のクオリティがとても高かっただけに(4は除く)、作画が残念なことは否定できません。
ストーリー面では、特に紅蘭追加シナリオ「物言わぬ友よ」が、キャラクター・演出・整合性・あらゆる点で最低です。
シリーズファンは「リメイク」ということを、割りきれるかどうかによって楽しめるかどうか変わると思います。
しかし、初めての方には入門編として胸を張ってお勧めしたい一本です。