それまでのＦ－１カーの構造を根底から変革させてしまったグランドエフェクトカー、ロータス７８と７９を徹底的に紹介する一冊。老舗Ｆ－１チームであるコーリン・チャップマン率いるチーム・ロータスは「革新と凋落の繰り返し」を地で行くチームでしたが、コーリン自身の４度目の革新「グランドエフェクト」にスポットを当て、その革新的なＦ－１マシン：ロータス７８と７９を中心に、その前後のロータスのマシン、７２、７６、７７、及び８０をも含めて、技術的なアプローチやマシンの構造等、多角的な視点より紹介しています。もちろん、７８と７９の出場したレースのリザルトも細かく紹介されています。この本の特筆すべき点は、とにかく豊富な量の写真が掲載されている点です。マシンの外観は元より、細部のアップや内部の構造写真等、普段は紹介されることのない写真が数多く掲載され、カーモデル製作に大いに役立ちました。もちろん、Ｆ－１マシン開発のドキュメント作品としても読み応えのある一冊です。今は亡きコーリン自身の最後の至福の時、ロータス最後のドライバーズ・コンストラクターズのダブル・タイトルを獲得したロータス７９にまつわる物語、ロータス・ファン、Ｆ－１・ファンの方は元より、モデルカーを製作される方にも、是非ともお薦めしたい一冊です。

予想外のLotus80の貴重な情報が模型作りに役に立ちました。通常見る事の出来ないアングルからの写真などが多くLotusのF１がらみとしては貴重なものと思います。