ガダルカナル戦で奮闘した艦のモノグラフです。
★★★☆☆
ニューオリンズ級巡洋艦はそれまでの米国重巡洋艦とは大幅に設計が異なり、それまでの機関のシフト配置をやめ、機関区画を短縮して重防御を実現した艦で、前方の艦橋と格納庫を組み込んだ後部の構造物に煙突がはさまれ窮屈な印象で自分は余り好きではありませんが、近年トランペッター社を中心にしたプラスチックモデルや、各社からのレジンキットが発売されたのを受けての発売になったようです。戦艦陣が壊滅したため重巡洋艦陣は先頭になって日本軍と戦い、特に本級は第1次ソロモン海戦で3隻が沈没、第3次ソロモン海戦でも本級のサン フランシスコが戦艦比叡の砲撃を受け、艦隊司令官と艦長が戦死、ルンガ沖海戦でも本級の2隻が大破とかなりの奮闘ぶりがうかがわれます。本書は本級の誕生の経緯、設計のあらまし、前述の内容も含む戦歴、片面の塗装図、改造の様子がわかる片面だけの艦形図、外観の変化の説明と模型やグレードアップパーツに関するレビューが収録されています。難を言えば(私だけかもしれませんが)外観を説明している文章と添付されている写真だけでは理解しにくいことでしょうか?本級の模型を作ろうという方には参考になると思います。