インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

The Magic Circle

価格: ¥497
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Puffin
Amazon.co.jpで確認
もうひとつの物語 ★★★★★
だれもが一度は耳にしたことがある「ヘンデルとグレーテル」のお話を魔女の視点から見た物語。けれど、「ヘンデルとグレーテル」とはまったく別の物語であり、それと比較をしながら読んでいくものではないと私は思います。
グリム童話は聞いていて時々怖くなります。その怖さの理由がこの本を読んで分かった気がしました。哀しくて、愛しくて、身がすくむほど怖くて。
魔女と呼ばれるようになってしまった主人公の一生に涙しました。
かわいそうな女性... ★★★☆☆
背中の曲がった「醜い女」には、美しい娘がいた。自分には無い美を愛する醜い女は、娘のため、産婆というもうからない仕事を超え、神の遣い、悪魔を祓う女魔術師となったのだが...

「ヘンゼルとグレーテル」のパロディということだが、主人公はお菓子の家の魔女。よく知られらた童話のあの魔女は、どうして魔女になったのか、からその最後までを魔女の視点から書いた作品。

かわいそうな女性...というのが感想だが、ただ一度の過ちでここまで悲惨になってしまうところが、リスクの高い職業についた人の悲惨さをリアルにしている。最後に救いがあることが救いなので、読後感はそれほど悪くない。ただ、「死」以外に彼女が助かる方法は無かったのだろうか...と考えてしまうのは、神や悪魔と違って弱い人間だからだろうか?

この本だけでなく、悪魔も神も残酷だと思うのは私だけでしょうか?そして、残酷であり、厳しいからこそ、この本は面白いのだと思います。
哀しく、美しい物語。 ★★★★★
あの「ヘンゼルとグレーテル」のパロディで、しかも主人公はあのお菓子の家の魔女!レビューの評価も高かったので、
それなりに期待して購入し、すぐ読みました。ストーリーは、物語の中盤までは、魔女が魔女になる前のお話です。
最初は魔女ではなく、”一人娘がいる母親”として、そして”人々を救う魔術師”として描かれています。
後半からは、悪魔の策略に引っかかり、魔女にされてしまい、森の奥へと逃げ込むことになる悲劇の展開へ。
その後のストーリーは、両親に捨てられたヘンゼルとグレーテルが、お菓子の家に迷い込む、おなじみの展開です。

「子どもを食べろ」という悪魔の誘惑と必死にたたかい、最後は悪魔の命令を拒み、自ら死を選んだ魔女。
最期の瞬間、魔女は魔女でなく、母としての愛にあふれた一人の人間として死んでいったのだと感じました。
読み進めながら、そのあまりに哀しい生涯に胸が痛み、その魂の純粋さ・潔白さに心洗われるような思いでした。

パロディとは思えないほどの完成度の高さ、そして人物描写の秀逸さに感動しました。
作者の想像力の素晴らしさが生んだ、パロディの傑作です。興味がある方は、是非一度読んでみて下さい。
深みがまったくない ★☆☆☆☆
 「ヘンゼルとグレーテル」のパロディ。お菓子の家の魔女は実は人間を避けるために森に逃れてきた元人間の魔女で、ヘンゼルとグレーテルにああもあっさりやられてしまったのも、本当は魔女が二人を食べてしまいたくなかったからなんだって!…というアイデアのインパクトに頼りすぎて、肝心の物語に深みがない。
 人間だったおばちゃんが魔女になってしまった理由は、おばちゃんが虚栄心や欲望に打ち克てなかったからなんだと。夫のいない貧しい子持ちの母親が、暮らしや娘のためにお金や宝石を手に入れたいと思うことって、健全すぎるほど健全な欲求だと思うんだけど、そのせいでおばちゃんは悲壮な人生を歩むはめになる。んなアカな。そもそもなんで美しい指輪を欲しがること=自惚れになるわけ?おばちゃんが醜いから?んんー、それって児童文学的にどうなの。他にも説得力に欠ける安直で意味不明な屁理屈があまた見受けられます。
 あらすじの意外性以外に何の捻りも深みも感じられない、単なるお涙頂戴もの三文ドラマ以下のつまらない本です。
魂について ★★★★☆
 結構前に買ったんだけど、最初を少し読んだまま長い間ほったらかしにしてました。
 「背中の曲がった醜い女」が主人公。村から離れた小さな貧しい小屋に娘と一緒に暮らしてます。自分とは違い美しい娘を母親は愛しています。自分には美がまったく備わってはいないけれど、美しいものを愛する心は強く、娘に美しいものを与えてあげたいと望んでいます。
 けれど、貧しい産婆である彼女にはそうしてあげることができません。彼女の手は赤ん坊の鼓動を感じ、母親に力を授けます。この辺では比べるものがいない腕のいい産婆ですが、産婆の仕事だけでは母娘が生活をしていくのがやっとです。
 そんな彼女に、悪魔祓いをしないかという話がかかります。悪魔を追い払い病気を治す魔術師となれば、仕事も増え収入も増えます、娘に美しい宝石を与えることもできます。そしてなにより、悪魔の起こす病気で命を削られている人々を救うことができます。彼女は危険な魔術師の仕事に就くことを決心します。
 と、ここまで読んでやめちゃったんです。なんだか、悲しい展開が待ち受けてるような感じがして、読めなかったんです。辛い悲しい苦しい、という話は私ダメなんです。で、長い間放っておいたんですが、この前意を決して読みました。
 さて、感想は…。最後まで読んでよかったです。読まずに不安な結末を想像しているより、もっと早くにきちんと向き合えばよかったです。不愉快な最後ではありません、救いがあります。なので、私のように辛い話が駄目な方でも大丈夫ですので、気になった方は読んでみてください。