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ファミリーツリー

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: ポプラ社
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必ずしも ★★★★☆
この作品を読んで自分ははみ出しものではないんだ、と感じた。主人公は安曇野で生まれ、育っているがまったくその土地に執着していない、リリーとゴボウと安曇野を訪れる描写など、まるで地元を愛していない、初めて訪れた観光客のような語り口である。最後も地元に戻る決心をする、などではなく東京で生きていくような描写であるし、私も個人的に自分の地元をまったく愛していないので、主人公には共感する部分があった。風土ではなく、人。そこで出会った人々が風土よりも大事なのだ、と感じさせられた。
素敵なもの、大切なものは散りばめられているけど・・・ ★★★☆☆
小川糸さんの全2作は雰囲気が好きで、応援したい作家さんです。
けど今回は他の作家さんに似た匂いを感じ、あまりオリジナリティを感じずかなり残念。
小川さんの語りたいことはわかる。大切なことに気づいている人だと思う。
でも伝えたい思いが高まるばかりに欲張りすぎて空回りしてる印象が残りました。
安曇野や沖縄の美しい自然の描写も美味しそうな食べ物もたくさんたくさん次から次へと出てきて、
あまりの忙しさにどれも体にジ−ンと沁みる余裕がなかった。

この作品のなかで突出して素晴らしいのは「菊さん」の存在。
素敵すぎて、それ故にあまりにキャラが際立ってしまっていて、逆に浮いてしまった菊さんが可哀そう。
こういう生き方をしている人こそが本当の命の尊さや厳しさを知っている。
できれば、菊さんが主人公の作品も読んでみたい。
安易すぎる ★★☆☆☆
ファミリーツリーとは家系図をそう例えたタイトル
血はすばらしい出会いを経て繋がっていくというお話。
自分的には色々な作家の作品を集合させて色をつけました
て感じに思えた。

主人公のリュウが子供のころから話が始まる
はとこみたいな感じの親戚のリリーとリュウと
二人を取り巻く人々との物語。

愛犬の海についての部分では西加奈子さんの「さくら」、
リュウの少年時代には少年リュウと少女リリーの
甘酸っぱい関係に江国香織さんの「こうばしい日々」を思い出し、
リリーの少女時代の美しくも儚くでも凛としたたたずまいは
村上春樹の「ダンスダンスダンス」に出てきた少女ユキを、
大学になってできた同級生ゴボウと20歳以上年の離れた女性との
恋愛では江国香織さんの「東京タワー」を思い出し、
そんな風にいろんな物語に色々な要素を詰め込んでなんとなく
いけている物語をつくりましたって感じなので
なんだか薄っぺらくてじっくりと味わって読む物語ではなかった。

主人公のリュウこと流星になんの魅力もなく
(いじけがちで精神的に弱く、ひとつのことを継続する力がない)
文章中にも主人公の魅力部分が全く表現されておらず、
なぜにハーフですばらしい美貌を持つリリーが
一生に一人の男だと決め付けるべく、そんなにも
リュウにのめりこんでいるのかはまったく理解出来なかった。

そして冒頭部分に出てきた「空とおしゃべりするのが大好きな
少女」だったリリーはどこへ行ってしまったんだろう。
物語中盤からは、むしろなんで冒頭にリリーは空を見てると
空想の世界に飛んでしまうような、普通とは
違う子だったって描写を無理やり入れたのだろうって
疑問ばかり頭をめぐった。母親に虐待されていたという影を
そこに表現したのだろうか。その割には虐待の事実は
リリーの口からぽつりと出ただけだった。
子供の虐待という重い内容をそんなさらっと流すだけで
物語に盛り込むこともないと思う。
中盤からは特別な魅力はないが、
しっかりもので美人な女の子という印象しかうけなかった。
少女時代の独特の空気は成人してしまうと損なわれる場合が
多いが、この作品のリリーもそういうことだったんだろうか?

ゴボウのセリフの軽さには愕然とすることが多かったが命って
そんなに軽いものではないと思う。俺今ハッピーだから
子供生まれてもぜんぜん大丈夫的な、先をまったく見越して
いない発言。周囲の人間関係をまったく無視した、今俺は
年上の人を大好きだから、その人と幸せになれる、
ずっと好きでいられるという安易な自信。

命は繋がっていくということを書きたかったのか?
性の低年齢化を示唆したのか?
愛犬との悲しい別れを乗り越えて愛する人と再生する話を
書きたかったのか?
親はどんな子供でも自分の子供はかわいい、だから命は
どんどんつないでいくべきってことを書きたかったのか?

色々なテーマを盛り込みすぎて結局終盤は霊まで出てきちゃって
無理やりドタバタと最後まで持っていく感じで納得いかなかった。

最後の終わり方はなんなんだろう。
世の中の子を産む母親たちを馬鹿にしているのか?
そこからが大変なのに、その一言でめでたしめでたし
ハッピーエンド的な終わらせ方はあまりにも安易だろう。
すべてそこからなんだけどな。

本を読むからには読んで良かったと思う本を読みたいけど
たまにこうして、読まなきゃよかったと思う本に出会う。
たくさんの作品を出して、色々な試みをして、作風を確立して
初めてこの作家の作品なら間違いなしってところまで
たどりつくんだろうな。
リリーが可愛い。 ★★★☆☆
またもレビューが真っ二つですねぇ。
前作2冊とは少し感じが違うなあと思いました。

リュウ君とリリーの恋物語。
前半は子供時代でほのぼのした感じ。
後半はもろもろぎくしゃくします。

リュウ君が何で悩んでるのか良く分からない。
けど逆にそれがリアル?青春?なのかも。

「浅い」というレビューがあるけど、
まあ逆に「軽く読める」ともいえると思います。

子供時代の描写は悪くないです。
・・・・・ ★☆☆☆☆
もし、小川糸さんのほかの作品を読んで、これも読もうと思った方は、是非やめて下さい。読むか価値のない、無駄な話です。