グルーヴ感が最高
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ここ最近ずーっとオリエンタルな方向に音楽を求めていたので、自然に彼らと出会いました。新鮮な出会いだったですね。とにかく聞いてよかった!
まさに、アフリカンとアラビックとが出会ってできた素晴らしい音楽!とにかくグルーヴ感がたまりません!
また、彼らの音楽を通して今までまったく知らなかったトゥアレグ人の存在と歴史を少しでも知ることができました。
アフリカの太鼓の響きの様に足元から伝わってくる感じのはっきり刻まれたリズム、プリミティヴなギターの音色、ストイックながら味がありアラブの伝統を感じさせるリードヴォーカル、これだけでも素晴らしいのに、加えてのんびりとしつつもどこか哀愁を含んだ女声コーラス,鳥のさえずりのような喉の奥でホロホロ・・・と震わす声(これが前作より多用されているのが楽しい)、手拍子・・・それらが代わる代わるやりとりしながら作り出して行く音楽には、自然に乗せられてしまいます。このトランス感覚は独特です。
前作より更にグルーヴ感が素晴らしいと思いました。で、野性味を残しながらもいい意味で洗練された感じ。サウンドに厚みが増したようですね。
女声コーラスなどはどこか日本の民謡の合いの手を聞いている様ですが、ずっと聞いていると、祝祭というか祈りのことばを自分も共に唱和しているかのような不思議な感覚がしてきます。
目をつぶって聞いていると果てしない大地の広がりを感じとれるかのようです。
砂漠を集団移動する民のブルース?
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砂漠のブルース、という音楽の新潮流について知りたくて買いました。
砂漠というだけあって、もちろんスタジオ録音でも、ドラム、ピアノなど持ち運びがたいへんな楽器はなく、ヴォーカル、パーカッション、ギターが中心です。そこで、同じ自己表現のための音楽でも、ピアノが主役のジャズではなく、ギターが主役のブルースに音楽が近づくわけです。
しかし、アメリカのブルースというと、黒人が椅子や階段に腰掛けてひとりで歌をうなっているような印象があるのと違って、この砂漠のブルースでは、ヴォーカルもギターもいくつも音が重なっています。その最たるものが、女性コーラスが導入されていることです。過酷な砂漠では、ひとりで自己表現しようとしては生存できないので、バンドを作ってメンバー同士で助け合う必要があるということでしょうか。
ていねいな日本盤解説は、女性コーラスの導入という点にボブ・マーリィーの影響や、文学の薫り高い歌詞にボブ・ディランの影響を見出します。それはまちがいではないでしょう。アフリカの雄、サリフ・ケイタと同じようなアフリカ音楽的なものもぼくは感じます。
とはいえ、なんというか砂漠独特のニヒリズムが彼らの砂漠のブルースからは感じられます。何か移動に備えて生命力を使い切らない感じ。そのため、瞬間的な高揚感をこの音楽に求めるのはまちがいです。かぎりなく控えめで、でも、強く自分たちを表現する音楽に、ぼくらはただただ聴き入ればいいのだ、と思います。
日本盤は、輸入盤にもついているオリジナルの歌詞、英訳のほか、日本語対訳つきです。
凄まじい傑作
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前作の衝撃覚めやらぬうちにこの新作・・・凄まじい!!ギターと太鼓のキレ。
メロディーの組み方。リズムのぶっとさ。半端なラップやロックなんて2度と聴こうと思わぬほどのインパクト
騙されたと思って聴いてみてください。
人生変わるよ