最近の人事ものに関する書籍は、同じような内容が非常に多い。成果主義やコンピテンシーといった今となっては、特に目新しくないものばかりである。この本は数少ない職務主義人事制度に関するもので、独特のフレームも多い。マーケティング的側面も多く見られ、戦略性も感じさせる。

地に足が着いた実践的（かつ理論的にもしかりしている）な、数少ない提言ものである。

欧米型の人事制度である職務主義制度を、日本型にマイナーチェンジすることにより、日本企業の最新型人事制度を提言している。具体的なフレームや図表が多く、わかりやすい。また、オリジナリティも高い。

本書が提案するように、プロ人材育成を主眼とする新しい職務主義制度ならば、日本企業に合っっており、しかも経営改革を促進する。これからの人事制度は、日本型職務主義が主流になるかもと予感させる。
当社にも導入したいフレームである。