いつも新しい
★★★★★
このCDを買おうと思われる方は邦楽関係者が多いかと思われますが、それだけじゃもったいない。古武道の今は、こういう音楽観かってわくわくします。聞きやすい音楽が多く収録されてるから、ヒ-リングミュージックとか言われそうですが、この安心感は、ご三方の芸の高さの結晶です。道山さんは、コンポーサーとしても文句なし素晴らしい方ですが、『百花繚乱』とか、今話題のオリンピックの女子フィギュアに使ってほしかったな。この曲は、自分的にはサウンドのきらびやかさ(女の人の色っぽさ、古武道一作目に収録されてる『瀧落』でも濃厚に表現してましたね。道山さんの音はどちらかというと渋い、金属的でない柔らかい色調のように思えますが、なんでこうもあでやかな音楽を紡ぎだせるのかな?)が際立ってて、全曲中の白眉です。
新しい「和」の世界 3人のスーパー・アーティストの饗宴
★★★★☆
和の楽器・尺八で幅広い音楽の可能性を追求してきた藤原道山、藤原と一緒に音楽を創ってきたピアニストで作曲家の妹尾武、25歳で東京都交響楽団の首席チェリストに就任した古川展生、というスーパー・セッション・グループのKOBUDO-古武道-のサード・アルバムです。
各人とも多様な音楽ジャンルに挑戦してきたわけで、その豊かな音楽経験が一番大切である歌心として伝わってきます。洋の東西を問わず、奏でられる音楽の素晴らしさを堪能できる組み合わせです。異質な楽器、和と洋の化学反応により全く新しい音楽の世界が展開されるからこそ、多くの支持を集めているのでしょう。各人がそれぞれ素晴らしいアルバムを作り、独自の音楽を確立しているアーティストだからこのような魅力的な音楽融合が生まれるのだと思いましたが。
全体を通して、ヒーリング・ミュージックのような安らぎとゆらぎが心地よいです。何曲かは懐かしい日本の原風景を思い出させるような曲と演奏があり、このグループの特徴がよく表れていました。音楽ジャンルの分類という枠組みや範疇に納まることなく、悠久の時を越えて蒼穹に融け込むような広がりを感じさせます。
「百花繚乱 -「元禄花見踊」より(三代目杵屋正次郎/藤原道山)」に強くひかれました。インパクトのある前奏ですし、3人で和の世界をこれほど芳醇な音楽で彩るのには驚かされました。日本の美、伝統と現代の音楽の融合が見事に花開いた作品でしょう。躍動感の後に訪れる静寂とメランコリー、そして狂気乱舞するテーマの展開と広がり、どれをとっても素晴らしい作品です。多くのステキな作品群の中でもこれを一番に押します。
いつ聴いても飽きない
★★★★★
古武道にとって3枚目のアルバム。どれもそうだけど
完成度が高く、聴いていて心が落ち着きます。
三人のチームワークの良さに驚きです。
それぞれの楽器がでしゃばることがなく、
安心して聴くことができます。
2回のコンサートも体験しました。
もちろんライブが一番だけど、行けなかった方は
CDでも音風景が見えてきますよ。