本書では、マスコミではない学生が、都内のモスクに実際に足を運び、在日ムスリムたちと対話することで、
"人間同士の繋がり"を築き上げ、自分の目と耳で得た情報を記事にしている。
そうすることによって、多くのマスメディアが見落としがちだったムスリムたちの本当の姿が浮き彫りになっていたのではないかと思う。
新聞や雑誌で報道されていることが必ずしも真実とは言い切れないこと、"無知"は"恐怖"を生むこと、人間に対する想像力を鍛え上げなければいけないということ・・・・・
本書には、今世界が抱えている最も重大な問題に真摯な姿勢で取り組む若者たちの熱意が込められていた。
この本を執筆した当時の彼らと同じ年齢の私には、とても刺激になった。
また、専門家による堅苦しい文体で書かれていないため、比較的読みやすかった点も良かったと思う。