面白いけど。
★★★☆☆
浅田さんらしい、一筋縄ではいかない物語。親日家の恋人に日本をみてくるのを結婚の条件にされたラリー。日本というものと日本人というもの。そして父母を知らずに、提督と呼ばれる祖父と優しく厳しい祖母に育てられた自分を省みながらラリーは旅をする。祖父は日本人を黄色い猿と呼びつつ、「油断ならん奴ら」と言う。提督の日本人への悪口は悪口になってない。ポジガイド、ネガガイドとラリーが呼ぶ、日本のガイドブックも秀逸。ラリーが日本を彷徨うので、ダラダラした印象だけれど、最後はファンタジックに決めてくれます。しかし惚れ過ぎ。