ラストシーンが…
★★★★☆
できちゃった結婚を狙ってうまく好みの旦那をGETして専業主婦生活を送る主人公。平穏無事な生活は幸せなはずが、母になってしまった妻に夫は見向きもしなくなり、主人公の満たされない生活の不満は不倫から始まり、整形、万引き、詐欺、アダルトビデオ出演ととんでもない方向に向かってゆく。出会いサイトで知り合った、自称作家のダンディーな男に心身ともに改造される主人公の戸惑い、そして開き直りともおもえる変貌ぶりに夫は??そして主人公を思いのままに操る男にも意外な秘密があった。吉村作品に特徴的な幾重にも張り巡らされた伏線の数々。私とししては最後はもっと違った形を想像していたので若干期待を裏切られ、男とは所詮愚かなものよと思ったのだが、後に含みを持たせる終り方は想像をたくましくさせる面もあり余韻をどう読むかでまた広がりは感じられる。どんなストーリーでも飽くことなく面白く読める。