本書はイタリア空軍の組織（SquadrigliaとかGruppoとか、Stormoがどのような編成かも記述されています）、空軍部隊がどの戦いに、どの機種をもって臨んだかのGruppo単位でのデータ集（この部分に最もページが割かれています）、武装・装備品の説明と仕様、就役した各機体の仕様、訓練体系と階級、エースリスト等、非常に盛りだくさんな内容で、第2次大戦のイタリア空軍の参考書としてお勧めです。白黒写真やカラー図なども豊富です。

まず、写真がすばらしい。また、２次大戦当時のイタリア王立空軍（レギナ・アエロナウティカ）の組織については英語で書かれた書籍でこれほどわかりやすいものはない。多くの図表・地図・組織図等々地中海戦域の研究者にとてはかなりの収穫となること大であろう。王立空軍が崩壊した４３年の時点で内容は終わっており、共同交戦空軍やサロ政府空軍のことまでには言及していないが、その事を落胆ではなく「次のステップへの」さらなる探究心へと高めてくれる、よい一冊である。カラー図版も豊富で、写真とあわせそれだけでもいいですよ！