進歩の早いMRIの、最先端の技術や撮像法が"直感的に"理解できることを目標として書かれた本です。前半の技術的事項、後半の臨床応用の、二部構成です。

最先端の施設で、臨床応用が始まったばかりだったり、まだ研究段階だったりするような撮像法がずらり。その原理や方法、特徴、解釈の仕方、ピットフォールなどが、豊富な写真とともに解説されています。細かい論理の多くは省略し、要点を囲み記事でまとめており、直感的な理解を手助けしてくれます。

MRIの進歩について行ける正書がないため、数年ごとに改訂されれば、楽して新しい情報にcatch upできるこの本は非常に有用です。ただし、各分野の専門家が分担執筆しており、内容の温度差が目立ちます。また、臨床応用されて長い分野は、それだけ熱が入った解説がなされています。MRIの入門書『MRI自由自在』の姉妹本ですが、『応用自在』ははるかに上級者向けです。『自由自在』を読んだだけでは、本書に説明なしで登場する専門用語には、到底ついて行けないでしょう。

¥7350。373p/27h。