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巫女母と巫女娘と僕 (フランス書院文庫)

価格: ¥730
カテゴリ: 文庫
ブランド: フランス書院
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う〜ん ★★☆☆☆
ようは「巫女四姉妹」の人数減らしたような話。私は人妻とツンデレが嫌いなのでこの評価。
設定に不満が ★★★★★
母娘が同じ男に惚れて、嫉妬しつつ仲良くなってハーレム状態で終わるという、よくある内容です。この作品では、母と娘のレズ行為がしっかりと描かれているのが、他と異なり良かったですが、その分、3Pの描写がおろそかになったような気がします。主人公が幼稚園の頃に、母娘の一家に一週間だけ預けられて、娘がそれをいつまでも忘れなかった、という設定は、ちょっと非現実的過ぎるのではないかと。あと、主人公が最初に見た、武士が2匹の狐にたぶらかされる、という夢が、最後まで回収されませんでした。基本的な作品の完成度が高いので、細部までこだわって欲しいところです。
巫女官能もの第二弾 ★★★★★
謡曲「羅生門」や「平家物語」を思わせる出だしが外連味を感じさせていい。巫女と妖狐という、神秘性と怪異の相性がいいのだろう。一瞬だけ、このまま歴史官能として全部読んでみたいとも思った。
むろんほとんどは、日常を舞台としたいつもの巽作品だ。
夏休みの間だけ山の神社の管理人をすることになった男子高校生、八雲のもとに、その神社の本社から応援としてやってくる巫女母娘と静と巴。
これがいっしゅの押しかけものジャンルになっていて、戸惑いやハプニングを次々生む構成がいい。
前半は静と巴のキャラクターの浸透に重点が置かれて、ややスローペース。が、後半はがぜんヒートアップする。ほとんどずっとやりまくりである。
ことに、母娘がお互いを意識しながら、八雲を取り合い、牽制し、またあるときは譲り合う、恥じらいをふんだんに伴ったHシーンがよい。
八雲の命令で濃厚な母娘レズを演じるところなど、かなり使えそうだ。
母娘をこれほど強調しながら、最後のほうになるとヒロインふたりが姉妹のように思えてくる。
艶っぽいながらもどこか天然な母と、ツンデレな娘が経験とともに艶っぽくなっていくのが交差して、ほどよい円熟を見せるからかもしれない。
「巫女四姉妹」とはまた異なった、巫女ヒロイン官能ワールドがたっぷり楽しめる一作だ。
原点回帰したかの王道ストーリーを巫女設定で堪能 ★★★★★
人によっては「また巫女か」となるかもしれないが、姉妹ではなく母娘ヒロインなのが本作のミソ。しかも、天然おっとり系で慈愛に満ちながら嫉妬もしちゃう36歳の「これぞ巽作品の母」と、同じく「これぞ巽作品のツンデレ」な17歳の意地っ張り娘が登場しての、原点回帰したかの王道ストーリーだから堪らない。好対照ながら魅力的な2人が胸キュン破壊力で16歳の主人公に愛を囁く激甘作品である。

とはいえ、設定としての神社や巫女などは割と重要な役割を担っているし、さらには背景として夢物語まで出てくる凝った作品でもある。それだけに、前半の母の行動には唐突な感じや違和感もあったが、娘が切ない想いを吐露して結ばれ、意外な“本性”を垣間見せる後半からぐっと良くなる。そして、母の可愛らしい一面と娘と同様の“本性”が透けて見えてからさらに盛り上がる仕組み。さらに、これが変化に富んだ、めくるめくご奉仕プレイの連続に繋がる流れが見事である。そして何より母娘の心情と情交の描写にしっかり頁を費やしているのが良い。ツンツンだった娘がデレてからメロメロになるまでの経緯や、不可解だった母の一時的な積極性の理由に、母娘が鉢合わせになった後でいろいろと頑張る主人公までもきっちり描いてドラマを演出している。

ただ、ファン故の贅沢な要望かもしれないが、社殿裏手の土蔵とか愛の儀式めいた本殿での契りとか延々と続くクライマックスとか、随所に用意された情交場面それぞれに少しずついやらしさが足りない気がする。思うに、今回のような清らかな作風ではどーしても良い意味でのお下劣テイストが出せないこともその一因かと。妖艶な熟女が主人公を狙いすまして食べちゃうような展開や、可憐でお茶目だけど真っ直ぐで貪欲に頑張る母(これもまた「巽作品の母」だと思う)もそろそろ読みたい。