中身の順序も初学者向けで分かりやすく、かつ調べやすくなって
います。
ただし、転位反応、フロンティア分子軌道論にはあまり触れていないため
シグマトロピー転位やペリ環状反応周辺は別の本で勉強する必要が
あります。また、反応機構は「こうなりますよ」と書いてあるだけという
感じがするため、巻矢印の意味をしっかりと理解するのは難しい気がします。
反応機構をしっかりと見たければジョーンズの上巻だけを読んでみると
いいと思います。反応機構・構造のジョーンズ、合成のボルハルト
という気がします。
演習問題も質がいいので、始めの一冊から有機を専門にしない人が
大学院入試までは余裕で対応できます。