短い一つ一つの独白の男女の対比が見事
★★★★★
ある一組の男女をテーマに、男性が女性に関して独白を1ページ、その女性がその男性に関して独白を1ページ、という形で2ページで一つの物語となっている。
この対比が、寄り添うようなものだったり、すれ違っているものだったり。すれ違っていても、暖かいすれ違いだったり、痛々しいすれ違いだったり。二人の視点の違いというものをうまく短い文章でかき分けている。テーマは様々だが、この1冊全体で見れば、男女の性格の違いもうまく描けていると思う。
時に暖かく、時に悲しく、読んでいて、どこにでもある男女のすれ違いに心揺さぶられた。