AJAXを意識した最近のJavaScript言語を学ぶに当りすばらしい良書である。
著者は有名なJavaScriptライブラリのjQueryの開発者である。

内容は基礎的なJavaScriptの言語仕様の説明は省いているものの、JavaScript言語の特徴についてポイントを抑えて一通り説明している。
当然JavaScriptのオブジェクト指向についても詳しく説明されている。
その上で、DocumentObjectModel、イベント、CSSについて一通り説明していく。
これらの説明も単なる仕様の説明ではなく、利用する場合の注意点やそれに対する対応策といった流れの説明になっている。
対応策については豊富なサンプルコードが付いておりそのまま活用することも容易である。
本書の後半はAJAXの説明となっており、前述で説明したテクニックを活用しながらAJAXアプリケーションの構築の仕方について説明する。
LiveSearchやBlogの拡張方法などの具体的な内容も充実している。
また、有名なPrototype.jsなどの各種JavaScriptライブラリの活用方法も載っている。
これだけの内容でありながらページ数は３００ページ程度と非常に読みやすい。

総論して、AJAXを学びたい・あわせてJavaScriptのスキルも磨きたいと考えている方には最良といえる。

目次立ては以下のとおり

Part1 Introducing Modern JavaScript
　　chapter1 Modern JavaScript Programming
Part2 Professional JavaScript Development
　　chapter2 Object-Oriented JavaScript
　　chapter3 Creating Reusable Code
　　chapter4 Tools for Debugging and Testing
Part3 Unobtrusive JavaScript
　　chapter5 The Document Object Model
　　chapter6 Events
　　chapter7 JavaScript and CSS
　　chapter8 Improving Forms
　　chapter9 Building an Image Gallery
Part4 Ajax
　　chapter10 Introduction to Ajax
　　chapter11 Enhancing Blogs with Ajax
　　chapter12 Autocomplete Search
　　chapter13 An Ajax Wiki
Part5 The Future of JavaScript
　　chapter14 Where Is JavaScript Going?
Part6 Appendixes