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ゲルマン語学への招待―ヨーロッパ言語文化史入門

価格: ¥2,415
カテゴリ: 単行本
ブランド: 現代書館
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:河崎靖/著 出版社名:現代書館 発行年月:2006年02月 関連キーワード:ゲルマンゴガク エノ シヨウタイ ヨ-ロツパ ゲンゴ ブンカシ ニユウモン げるまんごがく えの しようたい よ-ろつぱ げんご ぶんかし にゆうもん、 ゲンダイシヨカン 1935 げんだいしよかん 1935、 ゲンダイシヨカン 1935 げんだいしよかん 1935 ゲルマン語の歴史から欧州文化史の壮大なドラマを読み解く。 第1章 ヨーロッパの言語状況-ゲルマンとラテンの間で(「ゲルマンvs.ローマvs.ケルト」という図式ゲルマンとローマの境界線の成立-ゲルマン語のローマ・ケルトとの接触EUの中心・ベルギーの言語事情-ゲルマンとラテンの間で)第2章 言語を比較すると何が見えてくるのか(印欧語の世界-分類法上の特徴言語間の類似と相異-言語類型論の観点から)第3章 ゲルマン語の世界(ゲルマン人の言語と文化中世初期のゲルマン諸語-語彙の文化史ゲルマ
言語という文化 ★★★★★
印欧言語の一般的な特性を説きながら、ゲルマン語族の祖語から現在に至るまでの文法的、あるいは音韻の変化を比較し詳述した労作。先ず興味が惹かれるのは、ひとつの国で伝統的にふたつ以上の言語が話されている場合、例えばベルギーやスイスにみられるように、それが政治的な理由で強制されるのでない限り、自然淘汰されてひとつの言語に統一されるということは決して起こらないことだ。これについて著者はベルギーを例に挙げて、かなりのページを割いて言及している。ベルギー政府は公用語をオランダ語、あるいはフランス語のどちらか一方にすることは念頭に無いし、また恐らくそれは不可能だろう。それくらい言葉は歴史を引きずり、土地と住民に執着した頑固な文化なのだ。

また単語の音韻の変化が世界的な規模で殆ど規則的に起こり、そして更にそれが文法の変化にまで拘ってくる事実も興味深い。以前ラテン語やロシア語に存在しない冠詞が、ドイツ語では非常に重要な働きを持っていることに疑問を持ったことがあった。それがこの著書では名詞の語尾の音韻の弱体化によって必然的に起こるものと理解できる。つまりラテン語では名詞、形容詞の語尾の格変化が明瞭である為に冠詞は意味を成さないが、ドイツ語ではアクセントが語頭に移動する傾向があり、おのずと語尾の曲用が目立たなくなってしまう。それを強力に補うのが冠詞、不定冠詞の格変化であり、前置詞や動詞の格支配につながるのだろう。

全体的にかなり踏み込んだ考察がされていて、ゲルマン語をより深く理解したい人にとっては優れた内容の研究書だが、一般向けの教養書としてはいくらか専門的になり過ぎた嫌いが無いわけでもない。
ヨーロッパの文化の流れがよくわかる ★★★★★
ゲルマン語の研究を軸にして、ヨーロッパの文化の流れがよくわかる力作です。きわめて浩瀚な情報がまとめられています。ヨーロッパの言語の歴史、文化に興味を持つ人にはとても面白く読めると思います。