理想の環境です。
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私が日頃からこうしたらいいんじゃないか?と思っていた通りの仕事法でしたので、とても勇気づけられました。
ただいまのところヒラ社員の私にはどうすることもできず、上司や役員のセンスに期待するしかないのですが…
一応この本をすすめてみましたが、「すぐにはできないな」という、思った通りの返答でした。
こういう上司が多いから今の社会がダメなんですけどねえ。
まずは現場を見る、そのあとは聴いて話す。真摯な内容
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この本はお薦めです。600社を超える企業を相手にコンサルティングをした成果や御自身の経験をもとに、これからの働き方が、暮らし方がどうあるべきなのかを、分かりやすい言葉と具体例をもとに、等身大で懇々と書かれているからです。
とはいえ、ワークライフバランスという言葉に抵抗がある人もいると思いますし、私なども本書に書かれていることを実践したとしても、実際にすべてが上手くいくのかというと、正直なところ、疑問に思えます。しかし、働き方を変えるきっかけを本書は与えてくれると思います。そして、少なくとも、働き方が変わることによって、ワークライフバランスの理想、すなわち、ワークとライフの相乗効果による人生の質の向上に少しでも近づけるのでは、という希望を持たせてくれます。
この本はそれだけでなく、働く環境の変化に戸惑っているであろう世代への配慮も忘れていません(例えばp.46などを参照)。そして、私がいうのもおこがましいのですが、現場で実際にワークライフバランスのコンサルタントをしている方だけあって、ワークライフバランスの実践についての目の付けどころ、分かりやすい具体例、創意工夫にセンスを感じます。そして何よりも、人を慮った言葉の選び方に好感が持てます。
この著者の他の著書でも同様のことを私は書きましたが、この方は等身大で真っ当にワークワイフバランスの必要性と効果を説き、啓発しています。読んだあとに、「ワークライフバランスをやってみようか」と思わせてくれる一冊です。
手元に置いておきたい1冊。まずは1人で始めてみよう。
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ワークライフバランスに限らず仕事の効率化、見える化、ビジョンを描くなどはよく取り上げられますが、
本書では「育て合う」仕組みが重要と加えています。
この点を画期的だと思いました。
日本は残業時間がもっとも多い国なのに、労働生産性は先進国中最下位だそうです。
だからこそワークライフバランスというと価値観を変えるといった大げさな感じがしますが、
要はマネージャーの役割の考え方と、それにともなう実際の仕事のやり方を変える「だけ」のこと
と著者は言っています。
実際、「チーム術」を実践する 6ステップ・25のツール として紹介されている内容も、
なるほど!と目から鱗のものもあれば既にやってるよというものもあり、
取り組み始めるのに難しいということもありません。
チームですぐ始めなくても、まずは自分1人で試してみるのもいいです。
マネージャーの人もその部下にも分かりやすく有効な1冊です。
手元に置いて、しばらくしたら読み返してだらけてないかまたチェックしたいと思うほどです。
私は働く母なので、どんなに忙しくてもお迎えに退社しなければなりません。
だからこそこの本を読んでよく分かる、素直にそう思う、
世の中こうなっていくべきだといった気持ちになります。
しかし、独身時代バリバリ終電まで働いていた時期に読んでもピンと来なかっただろうとも思います。
今めちゃくちゃ忙しいマネジャーやその部下の人が読んでも、言ってることは分かるけれどそうはなれないよ
と正直思ってしまうのでは?と。
それでもちょっとしたインプットになって仕事が少しでも効率よくなったらいいなぁと思いました。
(余計なお世話ですみません)
他に印象的だったのは下記です。
・きちんと話を聞き、必要な情報を提供して判断を任せ、適切にフォローしていると、
若くても経験が浅くても、メンバーは大きく成長する。メンバーはマネジャーが思うよりもずっと優秀。
・「引き継ぎマニュアル」は引き継ぐ必要が出てきたときに作るのではなく、
いつでも引き継げるよう新しい仕事に着手した時に同時に作っておくもの。
著者の資生堂営業時代の具体的な話も初めて知ることができ、感心しました。
分かりやすくまとまった内容、保存版にしておきたい内容に星5つです。
アイディアと実行力に脱帽
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人口減と新興国の追い上げ著しいこのご時世、ワークライフバランスを考える理由は主に2つだという。
・不況の時こそライフの時間を使って自分へのインプット、ユーザ視点に立つ時間が必要である。
・日本の人口動態から言って、あと15年もすれば男性社員とて親の介護で残業など出来ない世の中になる可能性が高い。
後半ではそのための施策を紹介している。出産を控えた時期に独立して会社を立ち上げ、子育てをしながらワークライフバランスのコンサルを仕事とすれば、自分たちの生産性を上げるしか無い。
実績が伴っているので、説得力がある。
例えば、毎朝、当日の仕事の重点ポイントとスケジュールを15分単位でマネジャーやメンターに朝メールとして送信する。マネジャーはそれをチェックして指摘する。メールは最初は1時間ぐらいかかるが、慣れれば5分で出来るようになるそうだ。その他の施策は、他の方のレビューあるいは、是非本書で確認して欲しい。
ただし、巻末の2005年度一人当たりの労働生産性のグラフには注意した方が良いと思う。サブプライム問題以前のユーロ絶好調の時期のデータだ。日本が低く、ルクセンブルクとノルウェーがぶっちぎりだ。しかし、金融危機後の2008年の対外債務対GDP比率(GDPに対する外国への借金の割合)は、それぞれ1,976%と123%だ。多分、ルクセンブルクは返せないだろう。ノルェーも厳しい。日本は42%だ。
サービス業(特に金融業)の生産性が高いとはそういうことだ。
マネージャーという立場の人もそうでない人も勉強になる本です。
★★★★☆
株式会社ワーク・ライフバランスの代表取締役、小室淑恵氏による著書。ワークライフバランスのコンサルティング業をしている著者の本なので、非常に納得させられる。
私の所属している会社こそ、この「6時に帰るチーム術」を実践したいと思った。
この本では、新しいチームマネジメントの成果を上げるために、6ステップを紹介している。
ステップ1 現状を見える化する
ステップ2 課題とビジョンを共有する
ステップ3 仕事の中身と分担を見直す
ステップ4 評価ポイントを見直す
ステップ5 仕事の進め方を変える
ステップ6 変化を周囲に広げる
私の所属している会社でも、ステップ1の「見える化」には注力してきたが、結局いつもうまくいかず挫折してきた。
少し前に私ではないが私の上司が、(恐らくこの著書を読んだのか)「朝一でその日に行うことのメールをしてもらいたいが、いきなり毎日のメールは厳しいから、とりあえず週の始めに週の報告をしてもらって反応を見る」と私に言ってきたが、私は「見える化も朝メールも賛成だが、絶対に反対が出るし、難しい」と答えました。
当然「報告なんてめんどくさい」「意味がない」なんて声があがり、週の初めメールですら2〜3週したら報告しない人も出てきて、1ヶ月ほどでこの制度は消えてしまいました。
恐らく、他の会社でも同様の失敗例はあると思う。
そのために、この6つのステップを推進するための方法や、質問されたときの回答例なども載っています。
全員が同じ意見を持ったポジティブな社員であれば、このステップも次々進むのだが、そうでないのが企業というもの。それを試行錯誤して進めていくのもマネージャーの仕事であるし、それがマネージャーのおもしろいところでもあると思う。
その試行錯誤のバイブルに、この著書は非常に役に立つと思います。