プロの備忘録というべき
★★☆☆☆
中身としては確かに、分野別の単語集であり、相当内容は濃くなっている。しかし、使えるようにという配慮が余りにも足りない。そもそも、単語を羅列されても、それがどんなに最近の話題としてホットなものであろうと、どう使うのかを示してなければ宝の持ち腐れである。具体的にいえば、本書の場合、掲載されている単語の大半は名詞であるが、それがどんな動詞とともに使うのが多いのか、あるいは、形容詞には、何を用いるのがふさわしいのか、それが一切明示されていない。これでは使えないのだ。まして変化の激しいロシア語である。文脈と切り離して名詞の主格を並べたところではどうにもならない。この単語集は明らかにプロの備忘録である。それに引き換え、「ロシア語で話してみよう」という項目は、初級レベルだ。何故これをこの本に掲載するのか理解しかねる。まあまあ及第点をつけられるのは、「表現を豊かにする」の項目だが、これも、まだまだ「使える」ようにはなっていない。相当出来るようになってから買うべき単語集という印象である。
帯に短し
★☆☆☆☆
和露辞典を買う決心のつかないロシア語学習者が、つい買ってしまいそうな単語帳だ。しかし、語彙が名詞に偏っていて、しかもほとんどの場合訳語が一つしか与えられていないために、きちんとしたロシア語文で話したり書いたりしようと志す学習者にとって、この本は余り役に立たない。一方、とにかく通じれば良いという実用派にとっては、余りにも単語数が多すぎる。中級以上の学習者なら思い切って研究社の和露辞典を買うべきだろう。
どちらかと言えば中級以上の人向け
★★★★☆
この単語集は7000語収録ということですが、そのほとんどが名詞に当てられています。全ての単語が「人間関係」「生活」から「政治」「司法」まで、17のグループに分けられているので、関連する単語を効率よく覚えることができます。
また、カタカナ語の対訳が多いことも良い点として挙げられると思います。
収録されている単語の数とその種類から見て、初心者の独習者向けと言うよりは、大学や専門学校でロシア語を勉強した人が語彙を増やすときに使える単語集だという印象を受けました。巻末に会話表現が少しついていますが、この単語集を使いこなせるレベルの人にとっては無用の長物だと思います。また、カタカナ表記がされていますが、必ずしも便利とはいえません。それよりも別売りでCDをつけるなりした方がよいのではないでしょうか。