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Building Social Web Applications

価格: ¥3,030
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Oreilly & Associates Inc
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ソーシャルアプリに携わるすべての人へ ★★★★★
オライリーのアニマル本としてはやや異色の作品。ごく僅かのHTMLを除いてコードも設定ファイルも出てこない。その代わり Twitter や Flickr といった成功を収めているソーシャルアプリの事例が豊富に、そして体系的に紹介されている。ソーシャルアプリは深く考えずにいきなり作り始めても成功が難しいと、著者は繰り返し述べる。市場での位置づけはどこを狙うのか、なぜそのコミュニティを作ろうとするのか、どういった人たちがサイトを使ってくれるのか。そういった基本的な事こそが大事なのだという。

最初のバージョンはできる限り小さくつくること。ユーザが何を求めるのか事前に知ることは非常に難しい。Flickrだって、今とは全く違うアプリケーションだった。使われない機能を満載しては身動きが取れなくなる。Twitter の初期のアイデアスケッチを載せているのは興味深い。名前こそ変わったが、当初のシンプルな思想が今に活きているのがよくわかる。

本書はソーシャルアプリという分野に関わるすべての事柄を扱っている。触れていない話題を探すほうが難しい。その代わり、プロジェクトマネジメントにしろ、デザイン、プログラミング、インフラにしろ、個々の分野についての詳細は他書に譲っている。本書を読むだけでソーシャルアプリはつくれない。しかし本書を読まずに、既存のウェブアプリの延長線上だと高をくくってソーシャルの世界に挑むのは、暗闇を手探りで進むようなものだろう。自分は技術者なので、どうしてもフレームワークや負荷分散、OpenIDといったことに目を向けがちだが、本書を通読したことで、いくぶんでもニュートラルな視点を確保できたように思う。

ソーシャルアプリは今後ますます増える。コンシューマ向けのアプリでは、ソーシャルな要素を含めることが当たり前になった。プロジェクトマネージャ、デザイナ、プログラマ、ユーザサポートに至るまで、ソーシャルアプリの企画、開発、運営に携わるすべての人に本書を読んでもらいたい。