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聖徳太子は蘇我入鹿である (ワニ文庫)

価格: ¥580
カテゴリ: 文庫
ブランド: ベストセラーズ
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入鹿は山背大兄王を滅ぼした? ★★★★★
本書は約20年前に刊行され、あまりにもショッキングなタイトルから、賛否両論
があったという。
私が学校で歴史を学んだ時は、蘇我入鹿と蘇我一族は滅ぼされたのは、大化改新
という、天皇を中心とした律令政治への変化点であるという事で、それが正しい
ものと認識していた。

しかし、日本書紀に書き記された内容と史実が正しいか否かを検証しつつ、矛盾点
をひとつひとつ取り出す作業により、著者はひとつの結論に至るのである。

「律令政治を目指したのは、蘇我氏や物部氏であったのではないか。」

数ある矛盾の中でも、蘇我倉山田石川麻呂の変に関する記述は、日本書紀の隠蔽
の核心部分をを的確に指摘している。蘇我入鹿と同様な手口で、死に追いやった
という事の方が、全体の流れを無理なく説明できると・・。

果てしない古代の魅力を感じることができ、歴史を再認識することができる一冊
である。


聖徳太子は蘇我入鹿である ★★★★★
難解な日本書記を軽快に平易に解説。最後は衝撃の事実が...。
とても面白い一冊です。
古代史に対する定見のないトンデモ本 ★☆☆☆☆
題名からしてトンデモ本だが、内容もやはりキワモノと言うお粗末な作品。無定見な古代史観しか持たない癖に、突飛な主張をしようとする余り、空想に空想を重ねた空疎な内容となっている。作中、「...の確信が深まってきた」、「...の可能性が高い」を連発するが、そう思っているのは著者だけで、説得力皆無である。

著者の主張は日本書紀の曖昧さと出雲王朝の存在を前提にしている。著者は盛んに日本書紀の記述に疑問を呈しているが、日本書紀の性格を理解していないのではないか。日本書紀は持統天皇の意向を汲んだ不比等が編纂して、「アマテラス=持統天皇」として祀り上げたものだから、アマテラスが女神なのは当然である。また、天智系(と藤原氏自身)のために書いているのだから、天智の政敵であった蘇我氏を貶めているのも当然である。更に、父鎌足の功績を称えながらも、その本性を隠しているのも当然である。藤原氏に都合が良いように意図的な細工があるのは明白である。このため、確かに日本書紀の記述の全てが正しいとは言えないが、だからと言って「法王帝説」等の異本の記述は無謬に信じると言う姿勢はオカシイ。出雲王朝の話にしても単なる著者の空想であって、出雲にクニがあったのは確かだろうが、本書の論点のずっと前に大和王朝の傘下に入っており(神々の流竄の地)、著者の主張は出発点から誤っている。古事記や日本書紀の神話時代に対して系図を想定して、蘇我・物部氏の出自を詮索しているのもお笑い草。物部氏は大和古来の豪族、蘇我氏はそれこそ出自不明の新興豪族(渡来人説もある)と言う線は動かせまい。そして、「元興寺縁起」中の一文だけで「聖徳太子=入鹿」説を主張する姿勢には呆れ果てる。

空想の連鎖だけで奇説を展開した低劣極まりない作品。
もう悪人なんて言わせません! ★★★★★
歴史の教科書に少しそれも「大悪人」として登場する蘇我入鹿を、「絶対悪人じゃない!」と主張し続けやっと手に入れた新事実。ここアマゾンで「蘇我入鹿」で検索して出てきた『驚愕のタイトル』の筈が、なんの不思議さもなく注文してみました。気になって一気に読め、気分もスッキリしました。

聖徳太子という聖者自身にも、努力・偉業・悲劇の数々が分かり、蘇我入鹿はどれだけ人民に愛され、讃えられて(怨霊を恐れてではなく)きたのかが分かります。彼が"聖者"である理由は単に怨霊だというだけではないと思えるくらい。
著者関さんの切り込み方もいいです。

この本は結構前に出た本のようですが、まだ「蘇我入鹿は大悪人」「乙巳の変(大化の改新直前の入鹿さん暗殺事件)の黒幕は後の孝徳天皇にあたる軽皇子」と言う人・番組があとを絶たないのが気になります。

是非読んでみて下さい。

関さんの視点。 ★★★★★
~好きです。著者の視点のもちかた。この本だけでなく他の著作も意識しての意見ですが
裏付けや証拠や理論がためを、あまり気にせずに
バンバンと直観を信じてやってしまうところがあるとしても
そこが逆に、歴史家の因習とか壁を破るようで面白い!!

それに、昔からどういうわけか「蘇我入鹿」という名を美しい名だなーと
そう感じていて、また「聖徳~~太子」の名の美しいことは当然ながら
わたし特有のピンとくるもので、凄いドラマが繰り広げられたにちがいない、と
そう感じていました。
それにです、奇妙な縁で、木曽からやって来たという「蘇我さん」に会う機会があった。
青年でしたけど、波動がよくて、始終笑顔で、あの聖徳太子の姿絵のように
頬がふっくらしていて、穏やかでした。

わたしが~~粗末な心の状態だったので、呆れたのでしょう。一期一会の縁でした。
ということがあり、蘇我氏(彼は蘇我の子孫だと申していました)への興味は増していた。
ありがとう。頑張れ関佑二。~