トランペッターのクリス・ボッティが演奏するのは、ジャズをベースにした耳になじみやすい音楽。ジャズ・スタンダード、バート・バカラックのヒット曲、クラブ風のビートをきかせたもの、ラテン調のナンバー…。取り上げる曲は広い範囲にわたっているが、演奏にはいつもわずかな哀愁が秘められている。それがボッティの最大の「売り」だろう。
中音域でクールに吹くときはチェット・ベイカーのように、高音域から低音域までを駆けめぐって華やかに演奏するときはフレディ・ハバードのように、また、ちょっととぼけた軽さを披露するときはハーブ・アルパートのようにと、さまざまな先人をかすかに連想させながら、しかし、決して力むことのないやや抑えた自分のスタイルを貫く。聴いて興奮するというよりは、心を落ち着かせる音楽だ。打ち込み中心のサウンドだけでなく、繊細なギターの伴奏に乗ったタイトル曲、ピアノとのデュオ「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」などアコースティックな演奏もある。(松本泰樹)
今のところ最後のSmooth Jazz作品
★★★☆☆
2003年のChrisの今のところ最後のSmooth Jazz作品といえるものであり、最後のオリジナルアルバムとも言える。
この作品以降、Chrisはスタンダード・リアルジャズ方向に傾倒していき、演奏家としてのみ注力していく。
マーティン・ハンドクラフト・コミッティ ラージ・ボア 189718番。これがChris が現在使っているトランペットであるそうだ。
この作品から前記のトランペットになったようで、今までの透明感のあるクリアな音色に厚みと重厚感が加わった様な感じがする。
「太い」トランペットの音だなあとライブで感じた音だ。
このアルバム2002年にBlue Eyed SoulでヒットとばしたTill Bronnerの影響であろうか サウンド的にはかなりクラブ系が入っており、
ほとんど打ち込み主体の音作り。2001年のNight Sessionsの時までの特有のBritish Pop系の音とはちょっと違う。
これはやはりProducerのSteve Lindseyのセンスによるものか。参加ミュージシャンもDean Parks (Guitar)、Lenny Castro(Percussion)等の
Boney Jamesのアルバムでも見かける西海岸のベテランが参加している。彼らは今までのChrisのアルバムでは見られない方々だ。
聞いてみるとChrisのアルバムの中では一番ブラコンタッチであり、Boney JamesやEuge Grooveに近いサウンドの作品かもしれない。
ちょっとブラコンタッチの音とChrisが似合うかなあと感じた五郎兵衛である。そうした中で4曲目のLeonard Cohenの
A Thousand Kisses DeepやBilly Childs (Piano)との7曲目 My Funny Valentineがキラリと光るものを感じた。
(まあ、この作品のA Thousand Kisses Deepはシンプルなアレンジである。)
このアルバムからChrisはrecording engineerやProducerはいっさい行わなくなった。全体的な感想ではChrisの作品では異色の感じがする。
でも、この作品で過去の名曲(The Look of Love, My Funny Valentine) を取り上げるようになり、
これが次の作品(When I Fall in Love)の大ヒットにつながっている。
今のところ最後のSmooth Jazz作品
★★★☆☆
2003年のChrisの今のところ最後のSmooth Jazz作品といえるものであり、最後のオリジナルアルバムとも言える。
この作品以降、Chrisはスタンダード・リアルジャズ方向に傾倒していき、演奏家としてのみ注力していく。
マーティン・ハンドクラフト・コミッティ ラージ・ボア 189718番。これがChris が現在使っているトランペットであるそうだ。
この作品から前記のトランペットになったようで、今までの透明感のあるクリアな音色に厚みと重厚感が加わった様な感じがする。
「太い」トランペットの音だなあとライブで感じた音だ。
このアルバム2002年にBlue Eyed SoulでヒットとばしたTill Bronnerの影響であろうか サウンド的にはかなりクラブ系が入っており、
ほとんど打ち込み主体の音作り。2001年のNight Sessionsの時までの特有のBritish Pop系の音とはちょっと違う。
これはやはりProducerのSteve Lindseyのセンスによるものか。参加ミュージシャンもDean Parks (Guitar)、Lenny Castro(Percussion)等の
Boney Jamesのアルバムでも見かける西海岸のベテランが参加している。彼らは今までのChrisのアルバムでは見られない方々だ。
聞いてみるとChrisのアルバムの中では一番ブラコンタッチであり、Boney JamesやEuge Grooveに近いサウンドの作品かもしれない。
ちょっとブラコンタッチの音とChrisが似合うかなあと感じた五郎兵衛である。そうした中で4曲目のLeonard Cohenの
A Thousand Kisses DeepやBilly Childs (Piano)との7曲目 My Funny Valentineがキラリと光るものを感じた。
(まあ、この作品のA Thousand Kisses Deepはシンプルなアレンジである。)
このアルバムからChrisはrecording engineerやProducerはいっさい行わなくなった。全体的な感想ではChrisの作品では異色の感じがする。
でも、この作品で過去の名曲(The Look of Love, My Funny Valentine) を取り上げるようになり、
これが次の作品(When I Fall in Love)の大ヒットにつながっている。
つれづれなるままに…
★★★★★
日暮し、クリス・ボッティのThousand Kisses Deepを聴けば、あやしゅうこそ、ものぐるおしけれ…
オススメの曲は3、5、7、11です。特に7は、僕にとってのベストトラック。Ever Since We Met=「二人が出会ってからずっと」というタイトルの通り、しみじみと、これまで辿ってきた恋の軌跡を思い起こすかのような雰囲気のこの曲は、クリスのどことなく哀愁を感じさせるミュートトランペットに優しげな響きの女性ボーカルが絶妙に溶け合って、ちょうど1日の終わり、たそがれ時に、ミネラルウォーターのペットボトル片手に千切れ雲のたなびく都会の空を見上げながら聴きたいような、そんな一曲にしあがっています。この曲を聴く時、恋をしている人は、相手のことを。かりに恋をしていない人も、昔の恋人や未だ見ぬ未来の恋人の姿を、きっと脳裏に描くことでしょう。クリスのCDを聴いたのは、これが最初ですが、この一曲でノックアウトされ、ファンになってしまいました。クリスを初めて聴く方には超オススメの1枚です。
大化け?
★★★★★
彼を最初に見たのは、Paul Simonのワールドツアーの時。あの、Steve Gadd、Richard Tee、Michael BreckerらJazz&Fujon界の重鎮や、南ア・カメルーン・ブラジルといったワールドワイドから集結した「国連バンド」の中にあっては、正直言って一番存在感が薄かった。それが、今や、スムースJazz界の重鎮。Kenny Gの向こうをはれるような存在になってしまった感じ。これまでも、Visual系トランペッターがいなかったわけはないと思うが、ここまで「俺っていい男でしょ?」系路線で押し通し、サマになるプレイヤーもそうそうはいないと思う。ルックスにとどまらず、聴く者に安心感を与えるフレージングはなかなかのもの。夜のドライブ、ムードたっぷりの車の中でなんていかが?