出典や根拠がほしい
★★★☆☆
肩の力が抜けた感じでLOHASな生活を論じており,わかりやすい.ご自身の生活も紹介されているが,まさにソフトランディング志向の生活といえる.
部分的な難点は,思い込みやデータが示されないまま観念的な記述が多いことである.一般向けの入門と考えると仕方ないのかもしれないが,他人の説を紹介するときには,出典を明示すべきであるし,数量的な解説には計算根拠を示してもらいたい.一般的に環境に関しては,様々な人が色々な観点から持論を示しているが,学問的な歴史が浅いが故に,しっかりした議論がなされていないように感じる.いわば,煽動的な言ったもの勝ちな世界との印象を持つ.伝統的な科学のバックグランドを持つ著者だけに,その点は注意していただきたい.
科学嫌いの私にも
★★★★★
宇宙物理学者の池内先生の本の中でも、抜群にやわらかい1冊がこれです。物理も科学も超苦手な私にも全く問題なく読めるという、なかなかありがたい本です。内容としては、環境破壊や地球温暖化が喫緊の課題になっている今、私たちが日々の生活の中でどうしていけばいいのだろう?そしてどんな風に身近なことを変えられるだろう?といった感じです。決して、固く難しい環境論ではなく、また、単なる理想や空想の話ではなく、地に足をつけて、今どういう風にモノを考え、そして自分が今すぐに何が出来るかといったことがメインになります。例えば、モノを大切にする考えや、省エネ製品について。はたまた、クルマの話や、買い物の話、本の話などなど。環境問題ってなんか胡散臭い、メンドクサイとお考えの方や、理科が嫌いな方にも抵抗なく面白く(時に笑えるほど)読んで頂けるようないい本だと思います。環境入門書としてもお気軽にぜひどうぞ。中学生くらいでも十分読めると思いますよ。