歴史は変化する!
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学校で習う日本史といえば「暗記」だった記憶がある。テストは年号や歴史用語の穴埋めだ。例えば、鎌倉幕府の成立は? との問いに「1192年」と誰しもが答えるはずだ。「イイクニつくろう鎌倉幕府」と、ほとんどの方が覚えたのではなかろうか。学校のテストでは正解でも、歴史学の世界ではそれが正しいとは言えないそうである。
問題は、何を根拠に事柄や年号を確定しているかである。歴史の真実を追求するにはそこまで考察せねばならないということになる。本書では触れられていないが、幕末に「禁門の変」があるが「変」となっているのはなぜか…
それはさておき、よく時代劇で「○○奉行所」などの看板を見かけるが、それは間違いで、大名屋敷も表札はなかったそうである。水戸黄門の諸国漫遊の旅がウソであると知っていても、そこまでウソだったとは。
他にも二宮金次郎像の経緯、「坂本龍馬の剣の腕前は一流だったというのは事実とはいえない」など、まさに歴史の常識を覆してくれる。それは新たな日本史への啓蒙とも言える。