内容は犯罪原因論、プロファイリング、ポリグラフ検査、矯正心理学、被害者心理学などとなっている。
従来の類書に比べて、犯罪捜査関係の記述が多くなっているのが特徴である。
内容は、まじめな研究のデータや分析が中心であり、具体的な事件が取り上げられていてそれについて、いいかげんな分析がなされているような本とは一線を画している。
TVに出てくるようなへんな犯罪心理学ではなく、実際の犯罪心理学というのがどのような研究をしているのかについて非常によくわかるが、やはり、学問的なテキストなので興味本位に読める物ではない。記述も比較的高度。
しかし、このようにまじめにじっくりと犯罪を研究している人々がいるというのは、TVでいいかげんな心理学者をみなれている目には安心感がある。
本当の犯罪心理学というものを知りたい人には是非お勧めする。でも、三面記事にでているような具体的な事件について、適当な解説をよんで納得したい人にははっきりいってむ不向きである。