スヴェーデンボリの夢日記―一七四三~四四年
価格: ¥1,404
本書は、私文書であり、死後に発見された奇書。科学者から見神者へと変わった頃のスヴェーデンボリの内面が赤裸々に語られている。 本書は、フィラデルフィア郊外のプリンアシンにあるスヴェーデンボリ科学協会(SSA)発行の『スヴェーデンボリの夢日記、1743~1744年』の全訳です。日記なのでどうしても省略の多い、飛躍した文章になっています。何度も繰り返して読むことをお勧めします。その際、原本に付けられたウィルソン・ヴァンデューゼンの解説である「内奥の日記」を読んでから日記本文を読むと理解が深まるかと思います。 また、ウィリアム・ロス・ウーフェンデンによる序文に本書発見の経緯とその後の出版状況が詳しく述べられています。ここでは、もし死後すぐに発見されていたなら、私的なものでもあり、性的な記事も多いことから、近親者の間で処分されてしまうおそれが多分にあったことに注目したいと思います。実際に、本書が公刊されたときスヴェーデンボリの人格が疑われています。 このような神の特別な配慮のもとに、スヴェーデンボリの内面(徹底的な自己卑下・内省の記録・祈り・迷いと試練・神からの恵みと喜びなど)を知ることができるのは私たちの大きな特権であると感じます。