早すぎた名作
★★★★★
最近になって名作と名高いこのゲームをやった。感想は「早すぎた名作」なんだろう。
発売当時、ゲームはまだ子供がやるもので私も子供だった。その頃の私にはきっと楽しめなかったゲームだと思う。ゲームが子供の物な時代では売れなかったのも納得するし、ゲーム好きな子供が成長してこれをやれば高い評価をするだろうと思える。
当時は馴染みが薄いゲームの実写、ヒーロー的な主人公もいるけれど、ゲームの主人公とは思えない人物もいる点。単純な答えが出ない物語。同じ人物でも見る角度の違いから変わるというおもしろさ。そして複雑なシステムなど近年ならば評価された要素が多い。
まだ新品が販売されているので是非プレイして欲しいゲーム。
とくにゲームが好きな子供だった人にはお勧めしたい。
サターン・マジック
★★★★☆
渋谷を舞台に繰り広げられる8人の主人公の8つの物語が展開するサウンドノベル。
コメディや学園もの、刑事ものなどの8つのストーリーから構成されている。
物語を読み進めるだけでなく、一人の主人公から他の主人公にストーリーをザッピングさせ、
8つの人生を交差させながら運命を変えていく。
別々に人生を歩んでいる個性豊かな主人公達が、渋谷の街を同じ時間軸上で知らず知らずのうちにお互いの人生に影響を与えていく、
現実社会では目に見えないその複雑に絡みあっている「人間模様」を表現したゲーム。
プレイヤーは、主人公達の行動の関連性を考えながら8人それぞれが5日間で繰り広げる物語を平行して読み進め、8人の出会いと行動と運命をハッピーエンドに導いていくのが目的。
他の作品では決して味わうことはできない感動と興奮を体感出来ます。
同タイトルで違うハードで現存する作品は他にも多々あり、これも同じくPS版も出ています。
しかし、収録内容の差異が若干あるにしても、市価相場の大幅な差(PS版はSS版の約20倍近く)を考慮すれば
こちらのコスト・パフォ−マンス(サターン版にありがちな「サターン・マジック」?!)はかなり高い(同じ作品、しかもかなりの名作をより安く入手出来る)と思われます。
また、SS版の方がロードが短く快適な点も魅力です。
ストーリーに魅力がない。
★☆☆☆☆
完全クリアしました。
その時点で駄作ではないのでしょうけど、やはりストーリーが馴染めませんでした。ダイエットの話や不眠症の話など、どーでもいいです。興味がない。(勿論、書き方にもよりますが)。舞台が良いだけに残念です。実写の部分に関しては、背景はリアリティが増すので、大賛成ですが、人物はダメでした。受け入れられないです。
ゲームを超えた画期的作品
★★★★★
チュンソフトのサウンドノベルはかまいたちの夜もいいがやはり街が最高傑作だと思う。ゲームとしても最高に評価できる。
実写という点だけで画期的で、しかし声は出ないので各役者が非常に表情豊かに演じているのがいい。
8本のシナリオにそれぞれの主人公がいてそれぞれの行動によって他のシナリオに影響を与えるのだからその制作の苦労は相当な物だったことが容易に分かる。
個々のシナリオが全く異なる性質を持っているので飽きることがない。しかもそれぞれの脚本家が違うのでノリまで違っているのである。好みはあるだろうがつまらないシナリオは無い。
選択肢によるフラグ立てが分かりにくい、語彙の説明が時々鬱陶しい、シリアスな脚本とオタク的なノリのギャップが激しいという癖のあるシステムだがしかし、メインといえるオタク刑事の秀逸さ、シュレディンガーの手の不気味でシュールな演出、苦悩する元外人部隊の切なさと、各シナリオを時々邂逅させながら渋谷の街を中心にした大きな物語を作ってしまったその手腕は賞賛するべきだろう。最後までプレイすれば確実に大きな感動を得られるゲームである。
サウンドノベルの新境地を開拓
★★★☆☆
『弟切草』でサウンドノベルという初めてのゲームジャンルを構築した
チュンソフトが第2作「かまいたちの夜」に続いて放った第3弾サウンドノベル作品です。
5日間の渋谷を舞台に8人の主人公による全く異なるシナリオ同時展開で魅せます。
ザッピングシナリオ採用により、あっちの人物の選択肢がこっち人物のシナリオに
影響を及ぼしたり、こちらでは良く分からなかった描写が、
むこうのシナリオでその全容が描かれていたりと、
多人数の相互間で影響し合う絡み合いが時に行く手を阻みバッドエンドの連続を誘います。
行き詰まったら関連性のある人物の場面に移動して(戻って)選択肢を選び直したりと、
100個以上のバッドエンドを埋め尽くしながら先を進める快感と
その膨大なシナリオ量を味わえるやり応えに夢中になります。
今は業界ではかなり有名になった方々もチョイ役で出演したりとなかなかの遊び心を誘っています。
実写仕立ての映画かドラマの雰囲気を醸し出しており、
5日間をなんとか乗り越えればトゥルーエンドを迎えるスタイルは
以前の作品よりもアドベンチャーゲームの要素がかなり強い印象です。
しかし、それゆえ1回プレイすると2回目以降最初からやり直すのが億劫になってしまうのが残念です。
余談ですが、『ポケモン事件』より前にリリースされていますので
PS版よりも光などの画面特殊効果が強めになっていますのでご注意を。