木村さん御自身の無農薬無肥料のリンゴが
実るまでの経緯が半分を占め、残りが
自然栽培のための基本が書かれております。
自伝は他の本でも十分でしたので☆４つにしました。

有機栽培や家庭菜園をやられてた方には
すぐに実践しやすいと思いますが、
私のようにド素人ではちょっと不安です＾＾；

自然栽培をするには本書にも書いてありますが、
人工交配ではない固定種が良く、
作りたい種の入手と、更に育った作物の種の
取り方も学ばないといけないので
素人にはハードルは高いかなと感じます・・・（汗

食糧危機も相まって、まずは育てやすいイモや
サトイモ、にんにくでやろうかなと思いました。

　『奇跡のリンゴ』の後に読んだが、9年間リンゴが採れず、収入的にも苦労をしての無農薬・無肥料を貫き通し、美味しいリンゴ作りに成功したとの内容は勿論同じ。
　これを更に美談仕立てにし、セールスし、ベストセラーにした幻冬舎の商売的上手さがよく分かる例となった。

　幻冬舎版に書かれてないのは、「有機農法作物であっても、認証制度で認められているある種の農薬や化学肥料、又家畜糞尿の堆肥に含まれる抗生物質などの化学物質、硝酸態窒素などの有害物質が含まれる可能性があり、それらや人口交配でのF1種や種子消毒をした作物だと拒否反応を起こす人が、化学物質過敏症やアレルギー患者に見られる」とのくだりだ。
　これもマスに知らせるには自主規制しなければならない内容だと、幻冬舎が踏んだのだろう。
　“感動”を欲する多くの読者に売る為に、マイナスになる情報を省いたこの手法も、売る為には正しかろう。

　栽培法としては、果樹農家だけでなく、家庭菜園でも使える大豆などの根粒菌を用いた、土壌に窒素を補給する方法や稲作なども載っており、ノウハウ本としても使える。
　それにしても隣接リンゴ農家が、木を伐採してまで協力してくれているというのに、近隣で誰も何本かでも木村式栽培を行っていないのか？の疑問は、本書でも残った。

「奇跡のりんご」を読んで、くわしい栽培方法を知りたくて買入。自然農法やりたい人は、この本が参考になるはずです。りんご、米、野菜、の栽培方法が載ってます。自然栽培は努力がいります。いままで、
Ｆ1の種を蒔き、肥料をあげていたのに、突然、今日から無肥料　無農薬にしても作物なんて、全然育ちません。（経験者は語る）
木村さんは、まず、土作りが大事と説いています。土と作物のバランスの大切さ。豆科の植物を使っての栽培方法や、虫は手で捕る、作物のご機嫌をうかがう等、ただのんべんだらりと放っておくだけが自然ではないということでしょうか。無肥料　無農薬で作物できるようになるには、長いスパンで考えないと。あと、畑を草ぼうぼうにしておくと、家族にめっちゃモンクいわれるので、お覚悟！ぜひ、木村さんに導いていただきたい日本の農業。まずは、家庭菜園から広がってもらいたいです。

「奇跡のリンゴ」を読んで、木村さんのご苦労と心の強さを知りました。そして今回この本を手に入れ、小さい我が家の家庭菜園で実践してみようと思いました。
無農薬、有機栽培はやっていたのですが、今回出会った自然栽培という方法にはびっくりしてしまいます。長年のご苦労があって知り得た知識を、この本を通して知ることが出来、感激です。
たまたま、小学館のBE-PALという雑誌にもこのところ連載されていて、興味を持っていただけに、より深い知識を得ることとなりました。
ベランダでプランターを使ったミニ農園を作ってみても良いと思いますし、大変参考になりました。

「奇跡のリンゴ」に比べて表紙もタイトルも地味だし、内容もドラマチックじゃないけれど、骨太の農家の肉声が直に伝わってくる。自然栽培の技術、技術を確立するまでの道のりや、自然栽培の農産物を支える人々について、淡々と飾らずに述べてあって、私は静かに感動した。

農業に不慣れな人でもすっと読み進めるよう、平易な表現が使われていて、いろいろな人がその人にあった引き出し方ができる本。知識や情報がぎゅっと凝縮された一冊。