人間なら、どうするのか?どうするべきか?
★★★★★
この世界は、幸運に恵まれ、たゆまぬ努力と、結束を持って、
宇宙(主に銀河系内ではあるが)へ進出、開拓し、
惑星をテラフォーミングしつつ、恒星間移動手段を次々に開発させ、
遺伝子を操作し、寿命を際限まで延ばし、
その活動範囲を広げ、繁栄を謳歌している時代の物語である。
同人誌時代からの一貫したテーマがある。
人類は、ESP(エスパー)と、共存できるのか?
人類は、戦争を止められるのか?
化学の進歩は止められない、止めてはならない。
その流れの中に、この物語はある。
ロックは、あくまでも人間として、描かれる。
何千年を生きてもなお、ただ、1人の人間として。
度々、恒星間戦争が起こり、人類は、滅亡の危機に陥った。
物語の中で、それらの多くは語られていないが、人間は、そのたびに復活してきた。
それまでにない、強固な組織を作り得た。
それでもなお、「今も危機に陥っている」という。
作戦の序章は、リアリティがあって、とても怖い。
自分が、正しいと思っている人間に、迷いはないからだ。
しかし、それに「否」とロックは言う。
予測は、現実ではない。必ずそうなるとは限らない。
けして、希望を捨てなければ、方法はある、と。
カムジンもまた、完璧な存在ではない事も、徐々に分かって来た。
結末は何処へ向かうのか…?
まだ、見えない。