もうそろそろリニューアルを
★★★☆☆
最近合格した者です。
予報士資格を取得するにあたり、この本にも取り組みました。
気象予報士試験も歴史を重ね、次の試験(2008年8月)は第30回となります。
この問題集は、第1回(1994年8月)から第20回(2003年8月)までの実技試験から、
寒冷低気圧、梅雨前線、太平洋高気圧、北東気流などの問題を抜粋し、解説を付けて
収録したものです。
(というより、ほとんど絶版になっている東京堂の初期の過去問題集をカテゴリーごとに
再編集したもの、といったほうがいいか。実際、第1回〜第14回の東京堂の過去問題集と
並べて調べましたが、特に解説文に加筆訂正されたところは見当たりませんでした)
第1巻(温帯低気圧1)のほうのレビューにも書いたのですが、さすがに
古い問題が多く、最近の実技試験の傾向と違ったものがたくさん掲載されています。
最近の実技試験では、穴埋めが増えた一方、計算問題がなくなり、記述の文字数が
以前よりはるかに短くなっています。
これで簡単になったわけではなく、現況分析に警報や注意報、長期予報の分析を
組み合わせたりと、複雑化・多様化し、時間内に解くのもひと苦労になっています。
最新の傾向に対応するには、この問題集ではちょっと心もとないというのが、正直な感想です。
試験も16年目に突入し、この問題集もそろそろ役割を終え、第21回以降の問題を含めて
リニューアルしたほうがいいのでは。つまり、サイフと時間に余裕がある方以外には、
あまりお勧めできません。