今作でマクロスワールドを決定的にリアルにしているのは、なんといってもプレイヤーの搭乗機バルキリーの完全再現だ。架空の物ではなく実在する機体として捉えることからバルキリーのCG化が始まったというエピソードからも、その気合の入れようが見てとれる。
CG化にあたっては、アクション、ギミック、エフェクトまで、可変戦闘機であるバルキリーの変形アクションや挙動に徹底的にこだわっている。3段変形や可変翼はもちろん、フラップや偏向ノズルといった細かい部分までもが、極限までこだわってつくりこまれている。
これにより当時の技術では不可能だったマクロスワールドのよりリアルなアニメーション化が実現。ファイターからガウォーク、そしてバトロイドへ、3段変形を駆使したバルキリーの華麗でアクロバティックな戦闘シーンを再現できるのだ。
原作のエピソードに沿ったステージ構成でストーリーが進み、しかもクライマックスにはTV版と劇場版の2パターンが用意されている。「愛・おぼえてますか」をはじめとする名曲の数々がゲーム中に完全収録されているなど、あの感動が再びよみがえること必至だ。(江口謙信)