2002 リマスターの HiQualityCD 再発盤。
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世界的シンセサイザー奏者:喜多郎の代表作:NHK特集「シルクロード」第1集。本人による2002年リマスター音源が、高透明度素材CDで再発売。オリジナルは1980年5月21日発売。
このシリーズが始まって、番組の冒頭でテーマ曲「絲綢之路」が流れ始めた途端、「これは一体誰の曲なんだ?」と問い合わせが殺到。NHK中の電話が鳴り出した、という伝説が残っている。そのくらい強烈な描写力を持ったメロディーである。
最近のシンセサイザーは音色が豊かで、一聴してもシンセと分からないような自然な音も出してくるが、この頃のシンセサイザーは「ピロピロピロ〜」という、まんま電子音!という音だった。にもかかわらず、哀愁を帯びた素晴らしいメロディーで、中国の歴史を感じさせる楽曲群に仕上がっている。「こんな曲があったのか!」という新鮮な驚きを持って迎えられた。
最近の喜多郎は大作主義が少々行きすぎている感じだが、この頃はコンパクトで4〜5分の曲を多く作っており、ポップさ、大衆性も備えていた。ニュー・エイジ・ミュージックの創始者の一人と言っていいだろう。
サウンドトラックは全部で3作:(1) シルクロード(絲綢之路)(しちゅうのみち)、(2) シルクロード〜絲綢之路2〜、(3) 敦煌(とんこう)。テーマ曲は (1) のみに収録されているので、購入の際は御参考に。