知性は死なない 平成の鬱をこえて (文春e-book)
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世界史の視野から、精緻に日本を解析した『中国化する日本』で
大きな反響を呼んだ筆者。一躍、これからを期待される論客と
なりましたが、その矢先に休職、ついには大学を離職してしまいます。
原因は、躁うつ病でした。
本書では、自身の体験に即して、「うつ」の正しい理解を求めるべく、
病気を解析し、いかに回復していった過程がつづられています。
とともに、そもそも、なぜこんなことになってしまったのか、と
筆者は、苦しみのなかで、自分に問いかけます。
ーー自分を培ってきた「平成」、その30年の思潮とは何だったのか。
いま大学は、「知性」を育む場となりえているのか。
喧伝される「反知性主義」は、どこから始まったのか。
なぜ知識人は敗北し、リベラルは衰退したのだろうーー
一度、知性を抹消された筆者だからこそ、語れることがあるのです。
病を治すのも、また「知」なのだ、と。
これから「知」に向かおうとするすべての人に読んでほしい、必読の一冊です。
【目次】
はじめに 黄昏がおわるとき
第1章 わたしが病気になるまで
第2章 「うつ」に関する10の誤解
第3章 躁うつ病とはどんな病気か
第4章 反知性主義とのつきあいかた
第5章 知性が崩れゆく世界で
第6章 病気からみつけた生きかた
おわりに 知性とは旅のしかた