暗い気持ちになりました。
★★★☆☆
まず書いておきますが、決してつまらないとか悪い内容ではないと思います。一気に読めましたから。
もはや個人的な趣味になると思います。この本を読んで「行きたくなった」と感じる方がいてもそれを否定するものではありませんが・・・
まず、極めて初歩的な諺の用法の誤り・誤字があり、申し訳ありませんが読んでいて恥ずかしかったです。
内容ですが、私個人的には、どうも全体的に薄暗いイメージというか、怖い、悲しい、みたいなイメージしか沸いてこなくなってしまいました。自分のインド旅行を前に、色々なインド旅行記を読みましたが、正直、ここまで「行きたくなくなる」感じがした本も初めてです。そういう意味では、帯に書いてあった「絶対に行きたくなるからバックパックを用意しておけ」という忠告とは真逆でした。全体を通して、筆者の方は、怒っているか、恐怖を感じているか、切ない思いをしているか、という印象しか抱けませんでした。きっと、本当はそういうわけではないのでしょうけれど、いつまで読んでも暗い印象しか持てない一冊で、読み終わったときは正直、落ち込みました。切ないエピソード
、インドの実態を示す現実的なエピソードも結構だと思いますが、もう少し他のインド旅行記のように、お気楽でつい笑っちゃうようなタッチやエピソードもあってもいいんじゃないかと思いました。
写真と食べ物に関する描写はよかったです。
インド、インド。。そしてインド
★★★★★
本書は、個性豊かであり神秘的なヘビーアジアンがずいぶんと楽しめました。
インドには、ガンジス川の流れと共に、生と死が混在し、生き物が自然と共生する、聖と俗があることをずいぶんと考えさせられました。
といっても、文章は読みやすく仕上がっています。それを流れるようにさらっと読むのもいいと思います。
ただ、作者が見て感じたことから物語っていることは、読書後の余韻として、あとを引くような考え深い思いがするようですね。
B級グルメといったアジアンフードに関しては、その描写がすごくうまくて、現地での対話を通じて、感性がよく伝わってくるのですが、そのボリュームが少ないのは残念に思います。
作者は、最初はすごいところに来たといったイメージのインドから、人を通じてインドをこよなく愛し、そのインドにどっぷりとはまってしまったという感じですね。
インドへ行った気分になります
★★★★★
もともとインドにはあまり興味がなかったけれど、本の表紙と手触りと写真に引かれて手に取ってみました。
読んでみたら、ぐんぐんとインド(というかインド人?)にひきつけられ、読み終わる頃には自分もインドを旅したような気持になりました。
これまで、貧乏旅行をした人のエッセイや体験記を読んだことはありますが、これはそんなうわっつらのものじゃなく、深いところでインド人とコミュニケーションをとっていたんだなと感じられて良かったです。
こんな旅をしてきた作者さんがうらやましくなりました。
写真も素敵だし、ストーリーもおもしろいし、インドへ行った事のある人にも、ない人にも、お勧めの一冊です。