中小企業向け
★★★★☆
中小企業の経営者や経理の人に向けて書かれた資金繰りと会計の本。本書全体を通して、「ビジネスのルールをわかっているか」「経営者は自分の身を削るべき」という考え方があるように感じられる。もっと具体的に言うと、お金の残らない企業の経営者は役員報酬をもらいすぎってこと。私は今まで10冊ほど会計に関する本を読んできましたが、この本の特徴的なところはかなり実践的なところだと思います。私がハッとしたところを1つだけあげておきますと、決算書は法人税法上の処理(つまり会社の実態とは異なる処理)に基づいて作られているから、そこにある「利益」は本当の意味での利益ではないということ。つまり、決算書の数字をあてにしていると経営判断を間違える可能性があるということ。会社にお金が残らなくてで悩んでいるならば、本書に書かれていることで思い当たることがあるはず。
当たり前だが・・・
★★★★☆
読めばなるほどと思うか、そんなこと当たり前だと思うか。
しかし、言われて見れば単純だが果たして今まで明確に意識し、そして実践してきたかは疑問だと思わせることを幾つか気づかせてくれる。
内部留保と節税と報酬のバランスを分かりやすく説明してくれている。
目からウロコのお金の話がたくさん書いてありました。
★★★★★
会社のお金の流れ、使い方がしっかりと説明されていて、最後までいっきに読んでしまった。
なかなか気がつかない視点から経営分析の方法が書いてあって非常におもしろかった。
またなんとなく感覚的に理解していたことを明確にしてもらって理解できた気がする。
例え話もとてもわかりやすかった。
第5章が好きな内容でした。
★★★★☆
『裏帳簿のススメ』を読んで興味を持ったので、
この本を読むことにしました。
本の中では、
「決算書と、実際の経営とのギャップを感じる理由」などを
わかりやすく解説しており、
どのような考え方をすべきなのか教えてくれます。
先に『裏帳簿のススメ』で具体的な方法などを読んでいたので、
それに比べると書かれている内容は
少し表面的な印象を受けました。
その分
読みやすかったのでこれはこれで良いのですが。
本のメインは、
第3章「システムの正体を探る」と
第4章「数字はこうやって考える」
だと思います。
個人的にはそれらメインとされる内容のものよりは、
第5章「システムの中をどう泳ぐか?」をおもしろく感じました。
第5章はお金に関するエッセイのような内容で、
資本主義の本質を利用するための考え方や、
著者が安田善次郎さんについて調べていくうちに学びとった
「不動産には10%しかかけない」といった話などが書かれています。
第5章は個人的にかなり好きな内容でした。
本全体の評価としては
星4つとさせていただきました。
自分の頭で考える時代
★★★★★
小さな会社を経営していく上で参考になった箇所は次の点
−経営に再投資は常。そのための内部留保は必要であり、
真の利益額の認識も重要。
−決算書はあくまで税金を取るためのもの。
−戦後日本は国民全員同じ価値観を持つ時代、これからは
自分の価値で考え行動し生きていく時代。
−資本主義社会はかっぱらいの社会。
−経営は利回り。小さい元手から勝負する。
経営者にとって世の中は甘くなく、ビジネスを前に進めたい
人は生活をストイックにすべき、と著者の自らを律すること
を重要視する思想は全般に渡り流れている。
「全てにおいて個性的であれ」と強く語っている一文は好きだ。
だが、独自性の重要性を主張している一方で、レバレッジは
成功したビジネスにかけるべきとも言っている。この辺りは
矛盾しているように感じた。