加算混合の発想 硬直思考からどう脱するか(2015年新装版) (大前研一books(NextPublishing))
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※本書は1980年にプレジデント社から発刊された同書をデジタル加工し、著者インタビューを追加収録した2015年新装版です。
収録される事例には古くなり検討が難しい物も含まれますが、著者が訴える「黒でも白でもない、多面的なモノの見方」の重要性はより価値を増す時代になっていると考えられます。あらゆる対立の中でいかにニュートラルにモノを捉えるか、本書を通して考えていただければ幸いです。(編集部)
■【多様性の時代にいかに真実を見極めるか】■
"真実を見極めようとするときはまず、それにある光を当ててみる。次に異なる色の光を当ててみて、真ん中がどういう色に見えるのかを確認することだ。つまり、一つの色(=視点)だけで見たり、やたらに色を増やしていくのではなく、異なる角度から違う光を加えてみることが必要なのだ。本書執筆当時、技術者としての私は、これを「加算混合の発想」と表現した。"(本書前書き)
本書では、『企業参謀』を皮切りに企業経営戦略家として評価を高めた大前氏が、経営の各論についてではなく、企業戦略に始まり「国際関係・社会問題」について、とより広く大きな問題について分析しています。
旧日本的な昇進制度・麻雀におけるボトルネック・オフィス街のレストランの効率化・オーケストラ指揮者のスリルと魅力・原子炉設計における安全性・外交交渉における謀略・友人宅に見るイギリス/日本の住宅事情…と多岐にわたるトピックを、プラトンから松尾芭蕉までを引用しながら、エッセイを思わせる筆致で分かりやすく論じます。
■【目次】■
2015年新装版発行にあたって―今、硬直思考から抜け出すには
新装版へのまえがき
まえがき
序文
│第Ⅰ部│ 企業戦略への適用
1 発見―成長の最大要因
2 置換―自由競争の醍醐味
3 隘路―生産性向上のカギ
4 代替―脱硬直の妙薬
5 決定―川は分けて飛べない
6 安全―原子炉から経営戦略まで
7 本業―音楽体験からの発想
│第Ⅱ部│ 国際関係への適用
1 日米貿易戦争
2 日米自動車戦争
3 パラオ石油備蓄基地騒動
4 日豪関係をどうみるか
5 新工業国シンガポールの発想
│第Ⅲ部│ 社会問題への適用
1 移行計画を欠く日本の都市開発
2 チープガバメント考(1)
3 チープガバメント考(2)
4 「水田の価値」を問う
終章 合意の形成をめざして