小資本で始める太陽光関連ビジネスのこれから
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まえがき
本書は、再生可能エネルギーの全量買取制度(FIT制度)を利用した、
事業用太陽光発電設備関連ビジネスの今後の展開について提案するものです。
電力業界で30年以上勤務した著者は、長期間安定的な設備を設計し、
施工することが当たり前と考えてきましたが、
太陽光発電事業には多様な事業者の参入があり、
設計や施工についての考え方も様々です。
特徴的なのは、イニシャルコストがすべてで、
設備の電気的安全性とか、完成後の円滑な運用などはほとんど考えずに完成した事例も少なくないということです。
それは事業者だけでなく、施工会社でも同様です。
見よう見まねで施工されている設備は、
電力会社の設備を見慣れた目から見ると、
大変、奇異でありまた危なっかしく感じます。
電線がつながっていれば電気が流れると考えているようです。
確かに、電気は流れますが、
長期間安定的であるかどうかというと大きな疑問が残る施工方法が多いのです。
そして資金を提供する金融機関も、そうした設備の事はわかりませんから、
見かけ上の数表だけで判断します。
実は、本書で提案するこれからのビジネスは、こうした現状から生じるものです。
太陽光の建設の場合は、資本力があるとか、
現状の会社運営により銀行が資金提供しやすい企業が有利でした。
家庭をはじめとする多くの一般人は、
仮に太陽光発電設備を購入し運用したとしても、
設備価格や借入金利も大きく異なり、
実は事業に不利な状況で設置されているケースが多いように思えます。
本書では、小資本でもこれから太陽光発電関連でビジネスを
行っていこうとする場合に、実施できる内容のビジネスです。
もうすでに、かなり実施されている企業や個人であれば、
当然、予想される内容を含んでいると思いますが、
ほとんど知らないけど、これから考えようとする方には参考になると考えます。
なぜなら、このビジネスは、これから20年間は続くものですから。
最後に、本書では多くの産業用(事業用)発電設備で使用されている
一般的な多結晶のパネルを想定して話を進めていますので、
必ずしも全部の設備に当てはまるものではないことをご理解の上、
ビジネスの構築をご検討くださいますようお願いいたします。
(参考)製本版では、A5版 34頁です。