自治体の人材育成については、まずこの本をご一読下さい。
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よく政治家のことを政治屋と表現することがありますが、この表現は蔑称するときに用いられています。自治体の人材育成に携わる人は、是非、教育屋ではなく、人材育成担当者になってほしいと思います。狭い研修という限定された枠の中だけではなく、人事評価、昇進、ジョブローテーション、OJT等様々なことに目を向けて取り組んでいただきたいと思います。本書は人材育成とは、単に研修だけではなく、様々なことが関連しており、人材育成の基本は自学であることを気付かせてくれる一冊です。
昨今、書店に足を運びますと数多くの人材育成に関する書籍が陳列されており、特に内部講師としての指導技術等のテクニックに注目が集まっているように感じています。しかも、その多くは民間企業を対象としたものであり、行政に特化したものは少ないといえます。
そうした中、本書は自治体の人材育成についてスポットをあてています。しかも著者は自治体での勤務を経験されており、現在は大学教授として自治体について調査・研究をなさっている稲継裕昭氏です。各自治体で研修等の人材育成担当となられた方々には是非ともお読みいただきたい内容となっています。
なお、本書は全国市町村国際文化研修所(JIAM)のメールマガジン「分権時代の自治体職員」がベースとなっています。現在も更新・継続中なので是非ご覧ください。(参考:http://www.jiam.jp/melmaga/newcontents/newcontents.html)