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国債の歴史―金利に凝縮された過去と未来

価格: ¥23,165
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東洋経済新報社
Amazon.co.jpで確認
初版です。帯に小いたみ、表紙に微よれございますが、中身は概ね良好な状態です。
戦争の勝ち負けは資金調達力 ★★★★★
目から鱗が落ちました。

戦争の勝ち負けは資金の調達力も影響する。戦術のうまい、下手だけではない。
アメリカは、第二次世界大戦の時に、資金調達のために、国内向けにものすごい
宣伝工作を行っています。クリントイーストウッドの映画に詳しいですが・・・

よく言われる、”日本の国債は、日本人が買っているから安全”という表現は、
逆からみれば、”日本の国債はリスクが高いので日本人しか買わない”という
ことでもある。恐ろしいな、と思いました。

厚い本ですが、簡単な本を読むからだまされるのです。がんばってこういう
本を読んで、正しい知識を得ることのほうが大事だと思います。税金とは何か、
国力とは何か・・・今までいろいろ勘違い、思い込みをしていたのに気が
つきました。

是非、是非、読破されることを一般の方におすすめします。私も一般人ですが。


国債の歴史だけど、国債の歴史でない! ★★★★★
これを読むと、国家だとか、信用だとか、通貨だとかの理念がしみわたってきます。
お勉強として、いろいろ経済を学んであーだこーだいろいろ言いますが、そんなのよりよっぽど経済センスが磨かれると思います。
あーなると金利がどうだとか、民主主義だとか自由経済が前提で理屈を学んでも、それ以上の論理で何かが変わったりする時にも、必ず力になってくれる気がします。
非常に内容が濃くて、大著だと思いますが、せっせとせっせと読みました。
経済を志す人にはぜひ読んで欲しい本です。
国債 ★★★★★
国債の歴史と金利の相場がわかります。
かなりがんばらないと読破できないと思いました。
国債市場は、絶えず民主主義の健全性を推し量ろうとしている ★★★★★
 日本の借金は、国債だけで670兆円、ほかに政府短期証券なども加えると800兆円を超え、膨大な数字にもかかわらず、ここのところの景気回復による税収の伸びなどもあり、ひと頃言われていた危機感は、遠のいているような気がする。
 以前からよくある議論としては、国民の金融資産が1400兆もあるので問題ないというものである。また、政府は2011年度には、プライマリーバランス(税収から国債の利払い+歳出を差し引いたもの)を均衡させると宣言しており、実際07年度予算では、最悪期の4分の1以下になるとしている。
 世間では、これで消費税の税率アップも必要なくなったという議論も聞かれている。

 本書は、序章「市場の警告」で、すでに日本の国債は危険水域に達し、外貨建てで見ると明らかに信用リスクプレミアムが乗せられているというところを解き明かすところからはじまる。
 ここを議論の起点として、外国人による保有が少ない、貯蓄超過だからだいじょうぶと言った議論を、閉鎖経済的な考えであるとして明治期や戦前の日本の国債と対比している。
 第1部以降は、イギリスにおける「国債」の誕生から、ナポレオン戦争や南北戦争、二つの世界大戦と歴史的にたどり、壮大な国債史とでも言うべきもので、国債の本質に迫っている。
 こうしてみると、戦争と国債との関わり合いから、国債は進化してきたものであり、現在は景気変動への対策として変質しているものの、破綻と信用回復の歴史であったと言えよう。
 
 われわれは膨大な国債をどう処理していくべきか、処方箋は書かれてはいないが、著者が最後に言う「国債市場は、絶えず民主主義の健全性を推し量ろうとしている」に深い意味を感じる。
政治と市場の子、それが国債 ★★★★★
本書は2006年度日経・経済図書文化賞を受賞しており、週刊東洋経済2006年9月9日号や日本経済新聞2006年11月3日に正鵠を射た書評が掲載されています。従って、小生のような一介の在野読者がレビューを記すのは正に汗顔の至りなのですが、西洋史、経済史、財政、金融のいずれかに興味がある一般読書子にも、是非手に取っていただきたいと思い、本稿を起しました。

はしがき、目次、目次の小見出しを眺めているだけで、400年近くにわたる本書の対象視野の広さに圧倒されます。

・国債は、王家の相対借入に代わるものとして17世紀後半に登場したこと、
・登場当時、国王の個人的な信用力(大権を行使して踏み倒すリスクあり)に比べて、永続性のある議会による返済コミットメントのほうが貸し手の信頼を得、歓迎されたこと、
・草創期の国債は、発行の度に元利払の原資となる新税が設けられていたこと、
・仏ブルボン朝の王は代々「借金王」であり、代替わりする毎に選択的デフォルト(貸し手を選別して借金を踏み倒すこと)を行なっていたこと...等々
第1部だけでも、新しい知見や、今日の我が国の財政に対する示唆を得ることで一杯です。

第2部以降をきちんと読み進めるには、債券取引や信用リスクに関する基礎知識が必要になりますが、西洋史・経済史の大綱を把握しておれば、流れを捉えることは可能だと思います。
本書では、明治維新期のファイナンスや、昭和前期のいわゆる高橋財政、そして我が国をはじめ当時の列国が「閉鎖経済に国債を詰め込む」時代(第二次大戦期)にも言及されており、とかく政治史ばかり注目されがちな我が国の近代史を、財政の角度から捉える視点を提供している点も、本書の秀逸なところだと思います。

私は通勤時間を利用して、ちょうど3週間で読了しました。少し重量級ですが、トライすることをお勧めします。専門書ですが、文章は平明で、解りやすいと思います。