期待していただけに…
★★☆☆☆
エステル視点から描かれたストーリーということで、エステルと仲間達との関係や自身の生い立ち、能力による葛藤などの心理描写を期待していたのですが、文面はやや平坦で、ほとんどゲーム中のセリフと状況描写だけで話しが進みます。ユーリ視点のゲームでは描かれなかった…たとえばザウデからユーリが転落して、エステル達と再会するまでといったような裏側も描かれていますが、割と淡々としているというか、淡白な描写の仕方だと思います。ストーリーとしては、テイルズオブマガジンで連載されている小説に比べてかなりゲーム本編に忠実な内容となっています…が、エステル視点で進む物語ということを考えると、もう少し流れを考え、手を加えて欲しかったとも思います。ゲーム本編を、エステル登場シーンだけダイジェストにして切り取り、繋ぎ合わせたといった印象を受けました。個人的には、角川スニーカー文庫から発売されているノベライズの方が、仲間内での何気ないやりとりや日常シーンなども含まれていて読み応えがあったように感じます。