著者の島居里至さんは、主に不動産と飲食店経営で成功している方のようだ。本書では、複数の収入の流れをつくることの重要性を説いている。また、信用の大切さも重視している。

ロバート・キヨサキとロバート・アレンの教えを実行しているという印象を受けた。非常に読みやすい内容ではあるが、その分、内容が薄くなってしまっている点が残念。ただ、学べることは少なくないだろう。

正直のところ、ここに書いてある事を実践した事はない。
という前提をおいてから書評をする。

この本では、”収入の入口を増やす”という事を目的に、
・サラリーマン収入
以外に、
・株
・不動産投資
・ビジネス(飲食店経営)
を筆者の実体験の成功例が書かれている。

ただし、単なるノウハウが書かれているだけでなく、
筆者が日々工夫した点を書いてあり、
・株ではＩＰＯ買うために、わざと営業マンを通じて買ったり。
・お金を借りるため、不動産を買うために、人脈を構築したり。
・街角のティッシュ売りから情報収集して、ビジネスを成長させたり。
と、割りと泥臭い内容が多く、
”副収入を稼ぐのも、仕事と変わりなく懸命しないとだめ！”
という事を非常に分かりやすく理解させてくれた本である。

ここからは所感。
この手の資産形成奨励本に多いような気がするが、
無駄に時間を使う、お金を使うものを”消費”という傾向があるが、
この”消費”という言葉の意味をしっかり考えないと、
”お金を貯めることだけが、人生の目的になってしまう”
という気がする。
少なくとも、
”なんで資産を貯めるの？”
という事は常に頭に入れておき、
”単なる消費”と”目的達成のための消費”
を区別しないといけないと思う。

サラリーマンをしながら、サブビジネスとしての株投資、不動産
そして飲食の経営までを自己流のビジネスモデルを編み出し、そ
れを実践してしまった作者に圧巻です。

しかも自己流といっても、何か独特の技を使ったというより、鋭
く世の中や社会の仕組みを観察し、それをうまく活用したという
ものなので、読んだ後は、自分にも出来そうな気がしてきます。

ここまで赤裸々に自己体験を公開してくれている著書も珍しく、
まさにリアル感が伝わってくるお勧めの一冊です。

この本では大きく不動産投資の話とバー経営の話とが取り上げられます。この両方の話を望んでいる読者であれば、そこそこ実践的な書かもしれませんが、そうではない人にとっては、どっちつかずの物足りない本でしかないと思います。不動産投資に興味があるのであればもっと良書があります。バー経営に関しても同じでしょう。
あと、あとがきのあといくらお金が稼げるかわからないというくだりにはどん引きしました。

大変読みやすく、理解し易い内容で一気に読み進めることが出来ました。
ＩＰＯを当てる秘策、銀行との付き合い方など参考になりました。
子供もまだで家も買ってない状態でこの本と出会っていたら、
きっとかなりの部分を参考に不動産投資など計画していたと思います。
自分でもできるんじゃないか？と思わせてくれる一冊です。