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新訳 ゲバラ日記 (中公文庫)

価格: ¥900
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論新社
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映画の方が良いのかも ★☆☆☆☆
背景をあまり理解して無く、この本をいきなる読むと面食らいます。映画の方が良かった。
表紙はゲバラではない ★★★☆☆
内容はさておき、訳文として読みにくい文章である。
まるで故意に小難しくしようとしているかような文章表現で、読むリズムがつかみにくい。
平易な表現が可能な部分でさえ、ひねくった言い回しになってる。
訳者は何か意図しているのだろうか?
翻訳ものはこれだから困る。

また、表紙の写真はゲバラ本人ではなく、映画で彼を演じたベニチオ・デル・トロだ。
映画の原作とはいえフィクションではないのだから、この写真使用は適切だとは思えない。

タイトルも、日本ではずっと『ゲバラ日記』と呼称されてきたようだが、『ボリビア日記』としたほうが良いと思う。
遙かなる旅の終わり ★★★★★
革命家エルネスト・チェ・ゲバラのボリビアでの最後の1年間を綴った日記です。

巻頭に盟友のフィデル・カストロが「なくてはならない」序文を寄せています。
この彼の演説同様長い「序文」を読むと、
カストロがこの日記の出版において、
「一抹の疑いもない確実性をもってチェの日記の精確な写しであること」
を立証するために、大変な手間と時間をかけたことが分かります。
本を読むと分かるのですが、この本は「ゲバラってかっこいい!の賞賛本」でも、
「キューバやカストロってすばらしい!の宣伝本」でもなく、
少なくとも自分たちのイメージアップにつながるような内容ではありません。
日記を書いた本人がこの世にいない今、
キューバ側としてはいくらでも内容を自分たちの都合の良いように、
改竄して出版することができたはずです。
(事実有名人の日記というのは、洋の東西を問わず、
周囲の人間たちの『都合』によって改竄されて出版されるケースが多い)
しかし、カストロはそれをしなかった、一言一句たりとも。
そこに私は、心ならずも袂を分かった盟友に対する、
最後の最高の敬意と誠意を見てとり、
なんともいえない感慨を覚えます。

「モーターサイクル・ダイアリーズ」「革命戦争回顧録」と続く、
ゲバラの日記3部作の最後に当たるのが本作です。
「チェ39歳 別れの手紙」の原作にあたりますので、
映画をご覧になる前もしくは後に読むことで、より映画への理解が深まると思います。
また、ぜひ併読していただきたいのが「新訳 ゲリラ戦争」です。
これを読むことでゲバラのゲリラ戦術が理解でき、
彼らがボリビアでどのように行動していたかが具体的にイメージできます。

高揚感や陶酔感とは程遠い、乾いた筆致で淡々と綴られるゲリラの日常。
仲間への不満、自身の体調悪化へのいらだち、日々暗くなる未来への不安。
理想を語る時も、正義を説く時もすら漂う、
どこか突き放したようなアンチ・ヒロイズムと微かな自嘲の匂い、そして苦いユーモア。
そして、旅は突然終わる。「標高2000メートル」の記述で。

ゲバラはこの日記を防水仕様の特殊ケースに入れ、肌身離さず持ち歩いていました。
稀代の記録魔であり、優れた文筆家でもあった彼の「遺言」ともいうべき本作、
私にとっていつも傍らにおき、折に触れて読み返したい本です。
最後まで読んだものだけが感じられる何かがあるから ★★★★☆
はっきり言って読みやすくはなかったよ。

やはり日記だから、思いつくままつづっているから、
あれ?こいつ誰だよ?みたいな人がいっぱい出てきたり。
穴倉掘ったり、野営地を行ったりきたりしたり。
いったい何やってんだろう・・・と全貌が見えてこなかったり。
後ろページに地図が載ってることに途中で気づいて
読み直したり、
人物小事典を何度も確認したり。

途中何度も中座しつつ、
それでもなんとか読んだのは、
クスッと笑ってしまうユーモアや
辛口な本音や、弱音、
ゲバラさんの人間性に惹きつけられるものが
あるからなのだと思う。

1967年8月31日、ずっと離れ離れだったホアキン隊がボリビア軍の奇襲に合い、全滅する。ラジオからそれらしきニュースを聞くゲバラではあるが、ボリビア軍の嘘ではないかという希望的観測を捨てられない。
9月に入り、急速にゲリラ隊は追い詰められていく。
それでも、重病のモロをかかえたまま、
ゲリラ隊は、歩き続けるのだ。

そして、10月7日。
最後の日記のページ。
月明かりを情緒的に表現する文章に思わず、ぐっときてしまう。
いつも通りのなんてことはない記述なのだけど。
それは、ここまで読み進んできた読者だけが感じられる
なんとも言えない感傷なのかもしれない。