「チーム」の続編
★★★★☆
大学の同期で、一緒に走った、青山、須田、武藤の3人が、オリンピック記念マラソンに向け、それぞれの調整を行う過程が中心。500ページ強の小説だが、マラソンのシーンは最後の50ページ。最後の10km以降に勝負が決まるマラソンの展開と似せているのだろう。監督やコーチなど現役を退いた後、陸上に関わる人物たちと、現役をいつ退くか考えている人物たちとの絡みが興味深い。須田はこの後、「チーム」にも登場することになる。全体としてアメリカ的な重量感のある描写が多く、日本の駅伝やマラソンとはやや風合いが違う気もする。