切ない
★★★★★
可南作品は初めてです。古臭くベタな設定も違和感なくぐいぐいと
引き込まれていく醍醐味があります。泣けるBL好きなのでこの話は
凄く満足です。評価が高く泣いたとうレビューの作品を読んでも
期待値の高さや趣向に合わなくて拍子抜けする作品が多いですが
この作品はベタ好きには間違いなく泣きの作品だと太鼓判押せます。
本当に広海の健気で一途な完全に感情移入してKOされました。
おもいっきり泣きたい時に
★★★★☆
可南さんのお話は切な系が多いので、泣きたい時にページをめくるんですが、この表題作はかなりクル。
読みやすい文章とダイレクトに伝わる感情表現で、グッと引き込まれ、気付けばボロボロと涙を流している。
内容については他の方が詳しく書いていらっしゃるのであえてふれませんが、この受けはスゴイ。健気過ぎて痛々しいのです。どんなに辛くても、傷ついてもニッコリと笑うのです。それが何ともキュンキュンしてしまうのです。こんな天然健気受け君にあんなに想われているのに、何故そんなに意地悪言うのかなー良さん…と、ツッコミつつ読み進めていくとさらにグッとくるエンディングが…。もぅ号泣でした。
設定自体はありきたりですが、構成が絶妙で読ませる本だと思います。
残念だったのは攻めの気持ちが些か拍子抜けしてしまった所。こういうのが王道なのでしょうが、自分的には徐々に芽生える恋心が見たかった。なので泣き度健気度では★5ですが、都合良し度で★4にしました。
涙、涙・・・
★★★★☆
表題作とその短編、表題作の弟のスピンオフと合計3編でできてます。
表題作の『ラブレター』は量にすれば1/3ちょっとのページしかないのですが
これが秀逸でした!
両親を亡くして、父親の友人の家に引き取られた常国広海は
引き取られた先の長男・安井良平のことが昔から好きだ。
たとえ自分にだけは冷たくても―。
良平は大学進学のために家を出ることになったとき
離れていくことが不安な広海は「好きだ」と告白してしまうが
帰ってきたのは「くだらない」というたった一言。
それから2年後、自らの大学進学の下見のため東京に住む
良平のもとへ、3日間の約束で泊まる事になった広海には
秘かに決意したことがあり・・・・
よくあるといえばよくある話、でもこの短いページ数の中で
受の切ない感情、健気さがしっかりと書き込まれていて感情移入しまくりです。
そして、ウルッと涙ぐむこともたびたび。
好きになるまでの過程はないけど、本当に緻密に書かれた感情のおかげで気にもなりませんよ。
読んでよかった。
正直、後半の攻め弟の話がかすむくらいの前半です。
前半だけなら星5つだけど、一冊の本として星4つにしました。