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深海からの声―Uボート234号と友永英夫海軍技術中佐

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新評論
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どん亀生活が活き活きと。 ★★★★★
 旧日本海軍では潜水艦のことを「どん亀」と呼んでいたが、その「どんがめ」生活と構造を如実に知ることのできるノンフィクションです。 
 半世紀以上も前の戦争中、同盟国であったドイツとの連絡便として潜水艦が使われていたが、海路はるばる、ドイツまで向かうとはなんとも遠大な構想である。相互に必要とするものを得るには決死の覚悟の上でのことだったが、秘密兵器をスパイ網から守るには潜水艦しかなかったということになる。
 その潜水艦も敵に見つからないように潜航して進むわけであるが、新年を迎えるにあたり潜水艦の中でも正月料理が用意されていたのには驚くばかり。正月料理のメニューも紹介されているが、こういった点に視線が注がれるのは女性の著者ならではと思う。
 更には、広島の銘酒「賀茂鶴」までもが積み込んであったのには用意周到としかいいようがない。航空機の中で酒を飲むと酔いが早いが、深海ではどうだったのだろうか。
 
 ちなみに、インド洋でドイツ海軍のUボートと日本海軍の伊号潜水艦が人の乗換や物資の交換をした際、日本海軍からコーヒー豆が贈られたそうである。コーヒー好きのドイツの軍人は驚喜したそうであるが、大豆を煎った代用コーヒーばかりで、まともなコーヒーにありつけなかった当時、コーヒー豆は貴重な一粒だった。
 
 
私の大叔父さんです ★☆☆☆☆
友永中佐は私の大叔父にあたります。
でも、親戚からほとんど大叔父の話しは聞いたことがありませんでした。自決したということで、「英霊」として靖国にも合祀してもらえず、遺族年金も対象外ということでご家族は苦労されたようです。今度読んでみようと思います。
力作の鎮魂歌 ★★★★★
独潜U234で帰国途中、その艦内で自決した友永中佐については、これまでも吉村昭の『深海の使者』やNHKの番組『Uボートの遺書』及び『U234号、最後の航海』などでも紹介されてきたところであるが、本書の著者、富永氏はこのうち『U234号、最後の航海』の制作にも協力した人物であり、20年以上に渡ってこのテーマを追究している。日本人の手になるUボート戦記は、所詮は外国文献の「切り貼り」に過ぎないものが大部分だが、本書はそうしたまがい物を寄せ付けない内容になっている。

本書が特に焦点を当てているのは、自動懸吊装置などを発明した天才的造船官としての友永の顔以上に、人間友永の素顔である。そのために著者は、わざわざ訪独して元Uボート乗組員に対するインタビューを行い、遣独便U180や帰国便U234内での友永の言動を追ったほか、友永の手紙、電報、さらには同僚や妻・正子の証言などを丹念に積み重ねている。友永の生い立ちから学生時代、海軍造船官としての仕事(呉、佐世保、霞ヶ関の艦政本部)、正子との結婚と娘二人の誕生、ベルリンへの赴任、自決、そして正子の戦後までを読み込んでいくと、読者も友永の人柄、人生を実感でき、そして何より、その死の意味について深慮を迫られるだろう。

また、当時の貴重な未公開写真も多数掲載されているほか、U234に積まれた酸化ウランの行方に関する専門家への意見聴取もあって興味深い。ただ、所々に事実関係の誤りが見られる。「伊8で帰国した野村直邦」(P351)など。末永く読まれるべき書物として、重版では正確性を期して頂きたい。それによって鎮魂の願いもより深まるのではないか。ともあれ、渾身の力作となっている。
U234 U234 U234.... ★★★★★
U234に関する詳細な資料は洋書の
「Hirschfeld: The Secret Diary of a U-boat (Cassell Military Paperbacks)」
しか無いと諦めていましたが??

これは凄い...
限られた見方ではこの洋書すらも情報量を超える
かもしれない...

「ラストUボート [DVD]」、「深海の使者 (1973年)」もいいですよね。
「Uボートの遺書」を私は観てないのです ;_;