カメラマン篠田昇の残したもの: 岩井俊二監督作品の撮影監督を務めた 岩井俊二監督作品の撮影監督を務めた カメラマン篠田昇の残したもの
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映画「花とアリス」(監督岩井俊二)、「世界の中心で、愛をさけぶ」(監督行定勲)を撮り終えて、カメラマン篠田昇は他界した。平成16年6月、52歳の若さだった。代表作としては、「ラブホテル」(監督相米慎二)、「宇宙の法則」(監督井筒和幸)、「ワールド・アパートメントホラー」(監督大友克洋)、「夏の庭」(監督相米慎二)、「Love Letter」(監督岩井俊二)、「スワロウテイル」(監督岩井俊二)、「四月物語」(監督岩井俊二)、「リリイ・シュシュのすべて」(監督岩井俊二)などがあげられる。
カメラマン人生の後半は、主に岩井俊二監督の撮影監督として活躍。彼の作り出す映像世界は、常に揺れ動いているカメラや延々と続く手持ち撮影のワン・カット、減感増感によるフィルム粒子の加減、クレーン等の特機を撮影部が操作して(通常は特機部が担当)撮影、シネスコ・サイズの活用、そしていち早く岩井俊二とともにデジタルの領域に取り組むなど、ムービー・カメラマンとしてはかなり特異な存在であった。その彼の撮影技法の進歩、創意工夫の数々、のみならず人間篠田昇の足跡をたどってみたのが、本書である。