ヤマケイ新書 山岳遭難は自分ごと
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山岳遭難は他人ごとではない。
山に入る以上、誰にでも起こり得る可能性があることをすべての登山者が自覚しておくべきである。
その思いをもとに、東京都山岳連盟の救助隊隊長として長年、山岳遭難の現場に携わってきた著者が、「事故に遭わないためにはどうしたらいいのか」、「もし当事者になってしまったらどうすればいいのか」という視点に立って解説した『山と溪谷』の人気連載「登山者のためのセルフレスキュー講座」に加筆、再編集してまとめ直した登山者必読の1冊。
・なぜセルフレスキューが必要か、登山計画書の有無が生死を分ける、装備に知恵を絞ろう
・計画を中止・変更する判断のポイント、緊急時の連絡方法を考える
・搬送方法、補助ロープの使い方をマスターしよう
・これだけは知っておきたい山の救急法(止血法、捻挫の応急処置、熱中症の応急処置、骨折の応急手当て、低体温症の応急処置、虫さされ・毒ヘビへの対処、心肺蘇生法、症状に合った回復体位のとらせ方)
・もしも、のときに役立つ生き延びるための緊急露営法、ツエルト設営技術、ほか
※遭難者の長期捜索で全国規模で活躍しているのが都岳連救助隊。
行方不明の遭難を探し出し、それまでに死亡認定もされず、保険もおりす、どうしょうもなくなってしまったご遺族の感謝を得ている状況である。
その隊長を務める北島英明さんによる書。
類書は「事故発生後の対処」が中心だが、「事故に遭わないためにはどうしたらいいのか」という、今、多くの登山者が身につけてもらいたい点を学ぶことができる。
「遭難は他人事ではない」とはよく言われる話だが、事故の具体例を示しながら、誰にでも起こりうる遭難のリスクと、その予防策について救助隊の視点と経験・実例から詳しく解説している。登山者にとって欠かせない内容満載の必読書。