他のハンディ六法との比較
★★★★☆
今までハンディ六法としては「ポケット六法」(有斐閣)を使っていましたが、この「デイリー六法」は比較的便利なように感じます。あくまでポケット六法との比較(2007年版)ですが、気付いた点をあげておきます。法学部やロースクールの学生の方のご参考になればと思います。
(1) 参照条文が付けられている法律が多い。ポケット六法では参照条文のついていない、破産法や労働基準法などにも参照条文が付けられています。(ちなみに、破産法や労働基準法は新司法試験の選択科目(倒産法・労働法)で多用する法律です。)
(2) 条文中注記が豊富です。例えば、会社法423条2項には「第三百五十六条第一項第一号の取引をしたときは」という記載がありますが、これだけでは356条も見なければ、423条2項の内容を把握することはできません。デイリー六法では「第三百五十六条第一項第一号の取引〔競業取引〕をしたときは」とカッコ書きで条文中に注記が加えられているので、一目で内容を把握することができます。もっとも、ポケット六法でも準用規定(例えば会社法419条2項)に限っては、条文中に同様の注記が加えられています。しかしながら、特に会社法では準用規定に限らず他の条文が引用されていることが多いので、条文中注記の活躍する場面は多いのではないかと思います。