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読むクラシック ―音楽と私の風景 (集英社新書)

価格: ¥1
カテゴリ: 新書
ブランド: 集英社
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クラシックを巡るエッセイ ★★★★☆
私小説の作家として地位を築いている作家による、クラシック音楽と身辺雑事にまつわるエッセイ。電気工、作家としての日常ができすぎではないかと思わせるほどにクラシック音楽と絡んでくる。流石は私小説作家と思わせるが、同工異曲のエピソードも多い。しかし、そのあたりが私小説の肝なのかもしれない。
1年間のノルウェーでの滞在記では、かの国の日常がしっとりと描かれている。ムンクの国の少し間違えばおかしくなってしまいそうな気候。それとバランスを取るべく、折に触れ登場するクラシック名曲。オスロの秋には、武満、細川といった日本の作曲家に回帰していく。ここはリアリティがある。
クラシックを巡る私エッセイであり、創作の疑いが見える部分もないではないが、まずは堂に入った芸で読ませる。名曲案内の体裁ではあるが、実用性は乏しい。
2001年本書の刊行後、作家佐伯一麦はさらに旺盛な活動をしているのは周知の通り。ノルウェー滞在も糧になったようである。
名曲の復習 ★★★★☆
 良く知られた曲を、お話やエピソードなど交えながらの楽しい、またちょぴいりシリアスになったりというバラエティ豊かな本です。レコードに針を落とす。パンツのゴムのレコードプレーヤ・・・。そうですね。レコードだったんですね。あっという間にCDに取って代わられて。

 著者の給食時間の「アルルの女から メヌエット」には驚きました。30数年前私の小学校でもそうでした。あの頃はクラシックで学校に一つのリズムがつくられていました。帰りは「家路」、中学の登校時は「フルートとハープのための協奏曲」。ああ、懐かしい。あっ、失礼、わたくしごとでした。
 

 著者の取り上げた曲は(私には)それほど聞きなれたものばかりではなく、そういう意味からもお話を読んだ上で、聴いてみようか、と思わせる新手のクラシック入門書のようです。文面から逆にその曲を想像する立体的書籍のような感想を持ちました。